Vol.72 こんなとき、どうする?「日本の親を老人ホームに入居させたい。どんなステップを踏めばいいの?」
高齢になると、ちょっとした段差で転んで骨折したり、脳梗塞で倒れて緊急入院となることもあります。入院後は身体機能の低下などにより、介護が必要になるケースがよく見られます。介護をする場は自宅などの「在宅」か、「施設」のいづれかです。親と離れて住んでいる、自分の子どもがまだ小さいので親の面倒をみる余裕がない、などの理由で在宅での介護が難しく「施設入居」という選択をした場合、入居までどのような流れになるのかを今回はご紹介致します。
老人ホーム選びからスタートして、
入居までにかかる期間は、約1ヶ月~2ヶ月間
条件に沿って入居したいホームを絞り込んだら、資料を取り寄せてサービス内容や予算、立地、運営会社の財務状況や企業理念などを読み込んで比較検討。その後、複数のホームを選んで実際に見学してみましょう。ホーム見学では、入居者の暮らしぶりや表情、スタッフの対応、近隣の環境や最寄り駅からのアクセスなどを確認します。
入居したいホームを決めたら、申し込みをして事務手続き等に進みます。全体の流れは図のようになります。
①ホーム選び(希望条件に合っている所)
②ホーム見学(実際のホームを確認)
③申し込み(各種書類の準備)
④審査(ホーム側での審査)
⑤体験入居
⑥本入居
ここで注意したいのが、必要書類の準備をするときの「健康診断書の取得」。病院に健康診断の予約を入れて、健康診断をした後、健康診断書がもらえるまで約2~3週間かかる場合があります。仮押さえ中に必要書類を準備できるように早めに動いておきましょう。

入居したいホームを決めたら体験入居を。
契約前にホームでの生活を体験して最終判断。
必要書類がそろい、面談や入居審査を終えたら、ホームで体験入居をしてみましょう。体験入居では3日間~1週間くらい実際にホームで生活をして、「食事の味が合うか。」「ホームの雰囲気は暮らしやすいか。」「希望したサービスを提供してくれるか。」など、最終確認をします。体験入居中に問題がなければ、本契約に進み、そのまま本入居となります。
契約の際は、「入居契約書」「重要事項説明書」「管理規定」といった書類の説明があります。納得したら、契約・捺印となります。入居契約時には、保証人・身元引受人が必要となります。「重要事項説明書」は、ホームで提供されるサービス内容やスタッフの人員配置、医療体制などが記入されています。契約前に、利用料金には何が含まれているのか、入居金の返還規定や退去する場合の原状回復費なども確認して、疑問があれば質問しましょう。
日本の老人ホームに入居する場合、意外と入居までに時間がかかります。また、契約時の必要書類も多いので、早めに対応されることをお勧めします。
時代は変わりました。家族だけで介護をする時代は終わりにしましょう。
ご自分だけで悩まず、専門家のチカラを上手に使いながらチームを組んで前に進んでまいりましょう。私達はあなたの応援団です。バックヤードでいつもあなたを思いっきり応援しています。
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ひとくちメモ ~私の母86歳~ No.71
「母と私は別人格。別の人生がある」
母は昨年末に86歳になった。東京で暮らすようになって今月で7年目となる。母と娘は色々あるけれど、私は母と分かり合うことをやめた。その代わり理解するようにしている。86年間も生きてきた母の考え方をいまさら変えようとするのを良い意味であきらめた。私は日本の介護に関わり30年なので、この先、母に何が起こってくるのかを予測できる。その対応策は先手を打って準備している。良かれと思って母に提案してもそれを受け入れない。ならばそればそれでよし!とすることにして時期を見ている。「親と子どもは別人格。それぞれに別の人生がある。」先輩の言葉が沁みる今日この頃です。(続く)

