LAコミュニティ・リーダーが 新型コロナウイルスに関連したアジア系の人々への人種差別に警告
2020-02-15
A3PCON主催の記者会見でスピーチするヒルダ・L・ソリス氏(中央)=グランドパーク、2020年2月13日
ロサンゼルス郡の職員らは、2月13日、アジア太平洋政策計画会議(A3PCON)主催の記者会見にて、ロサンゼルス郡での新型コロナウイルスに対する恐怖に関連した人種差別と外国人への嫌悪について容認しないと声明を発表し、ロサンゼルス郡のアジア系アメリカ人や太平洋諸島の人々(AAPI、Asian American and Pacific Islander)のコミュニティ・リーダーらとの団結姿勢を示した。
A3PCONのリーダーや報道によると、新型コロナウイルスについての誤った情報やヒステリーに関連した人種差別的な過激な反発が、ロサンゼルスのアジア系アメリカ人や太平洋諸島の人々に対して行われたという。
そこで、ロサンゼルス郡の職員らは、言葉や身体の嫌がらせを受けた人は誰でも通報するようにと強く促し、すべてのロサンゼルスの人々は、自宅、学校、仕事場や他の公的な場所において、安全だと感じる権利があると述べた。
A3PCONのエグゼクティブディレクター、マンジュシャ・クルカルニ氏は、「ロサンゼルスには憎しみの場所はありません。 A3PCONおよび40のメンバー団体は、ロサンゼルスのAAPIコミュニティをサポートするために存在しています。事件を通報したり、ロサンゼルス郡機関に連絡したり、人々の恐怖や不安に対応したりしています。
ロサンゼルスで暮らすアジア系アメリカ人や太平洋諸島の人々は、他のすべての居住者と同様に、学校、職場、公共スペースで安全で健康であるに値します。私たちは、彼らがそれを続けられるよう支援します」と述べた。
不安、うつ病、またはその他のメンタルヘルスの問題が発生している人については、A3PCONが提供している無料のグループ向けのメンタルヘルスサービスを受けることができる。これは、2-1-1に電話すると照会してもらえる。
記者会見での主な声明は以下の通り。
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ロサンゼルス郡スーパーバイザー ヒルダ・L・ソリス氏
「公衆衛生局によると、コロナウイルスは、ロサンゼルス郡住民に対する脅威は低いままです。それにもかかわらず、不安と誤報の波に火をつけました。ウイルスに対して最前の防衛線であるLAX(ロサンゼルス国際空港)では健康診断が実施され、ロサンゼルス郡の医療の専門家と疾病対策予防センター(CDC、Centers for Disease Control and Prevention)が密接に協力しているということを、皆さんに断言いたします。同時に、私たちは間違った情報を発信したり、スケープゴートにするようなグループを作ってはいけません。正確な最新情報を入手するには、更新のためにロサンゼルス郡の公衆衛生局のホームページ(http://publichealth.lacounty.gov/media/coronavirus/)にアクセスすることを強くお勧めいたします」
A3PCONのエグゼクティブディレクター マンジュシャ・クルカルニ氏
「最近、ある一人の若者が中学校でいじめられ、単にアジア系アメリカ人だからという理由で、コロナウイルスにかかったと非難され、殴られました」。またクルカルニ氏は、ソーシャルメディア上で、噂が広まり、嫌がらせを受けたという多くの事件が通報されていると、付け加えた。
ロサンゼルス郡学校長 デブラ・デュアルド氏
「コロナウイルスに関する誤った情報が一部の学校コミュニティに恐怖を引き起こしているのは残念です。子どもたちの日常生活と正常な感覚を維持することは、私たち教育者の義務です。子どもたちに不安を与えません。学校は、すべての若者にとって安全で快適な環境を維持しなければなりません」
ロサンゼルス郡公衆衛生局長 バーバラ・フェラー博士(PhD, MPH, MEd)
「アジア系アメリカ人と中国系アメリカ人の友人、隣人、企業をターゲットとする差別は、コミュニティ全体にとって有害です。新型コロナウイルスに関するステレオタイプと誤報が永続する時代ではありません。公衆衛生局は、すべての方々、アジア系コミュニティが提供するすべてのことを継続して楽しむことを奨励しています」
ロサンゼルス郡ヒューマン・リレーションズ委員会事務局長 ロビン・トーマ氏
「残念ながら、とても多くのロサンゼルスの人々が、コロナウイルスに関しての有害な偏見の毒の拡散に対処しなければなりません。
互いに協力することにより、伝染の拡散を防ぎ、病気に関連した過激な反動を受けた人々をサポートすることができます。
トーマ氏は、コロナウィルスに対する恐怖に関連した人種差別や身体的暴力、言葉による暴力を受けた人がいたら、「211」に電話するか、もしくは、地元の法執行機関に連絡するようにと、強く訴えた。
ロサンゼルス郡保健官 ムニュ・デイビス博士
「人は恐れる権利を持っていますが、大流行とパンデミックは、一つの多様なコミュニティとして、直接的、または間接的に、私たち全員に衝撃を与える人間の悲劇であるということを理解しなければなりません。他人を非難するのではなく、抱擁し、現地で起こっていることに関して正確な情報を広めることが、私たちの恐怖と、コミュニティ全体を保護するために必要な個人的および集団的行動の管理に役立ちます」
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GET THE FACTS 新型コロナウィルスの事実を知ろう
「GET THE FACTS(事実を知ろう)」と、新型コロナ5つの事実が書かれたパネルを掲げたロサンゼルス・コミュニティ・リーダーたち=グランドパーク、2020年2月13日
Fact #1
米国において、新型コロナウィルスの状況は、中国本土とは非常に異なっている。米国での新型コロナウィルスの発症は、非常に少数であり、ここ、ロサンゼルス郡のコミュニティでは蔓延していない。
Fact#2
ロサンゼルス郡では、今日までに新型コロナウィルスと確認されたのはたったの一人です。この方は、ロサンゼルスの住人ではなく、中国武漢からの旅行者です。コミュニティ内では伝染していません。
Fact#3
最近、中国の旅行から米国に帰国した個人は、LAXに到着時に検査を受けています。
Fact#4
最近、中国旅行から戻った個人で、LAXでの検査で病気の症状が出ている個人は、安全に、医療施設に移動される。そこで、さらに診断や検査を受ける間は隔離される。
Fact#5
コロナウィルスの検査を受けた米国内の多くの人々は、ウィルスに感染していない。検査を受けた347人中、13人が、これまでにウィルス検査において陽性となっている。
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【最新情報は以下で入手できる】
●新型コロナウィルスに関連した人種差別や暴力の通報は「211 LA County」に電話する
LA郡内からは 2-1-1
LA郡の外からは (800) 339-6993
https://www.211la.org/
●疾病対策予防センター(CDC )
https://www.cdc.gov
●ロサンゼルス公衆衛生局 新型コロナウィルスについて
http://publichealth.lacounty.gov/media/coronavirus/
●California Department of Public Health 新型コロナウィルスについて
https://www.cdph.ca.gov
「Immunization/nCOV2019」
アジア太平洋政策計画会議(A3PCON)
ロサンゼルス郡の150万人のアジア系アメリカ人と太平洋諸島系住民(AAPI、Asian American and Pacific Islander )にサービスを提供する40を超えるコミュニティベースの組織の連合。 A3PCONは、AAPIコミュニティメンバーのニーズ、関心、懸念を促進し、コラボレーション、計画、集団行動を強化し、AAPI有権者を活性化してコミュニティの社会正義を達成するよう努めている。
http://www.asianpacificpolicyandplanningcouncil.org/

