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◎〔米雇用統計反響〕関税と政府の歳出削減の影響が随所に
BMOの米国主任エコノミスト、スコット・アンダーソン氏=表面的には、5月の雇用統計は改めて弾力性を示した。ただ水面下では幾つかの項目で、関税とそれにそれに伴う不透明感が目に見えて影響を及ぼし始めていることを示唆する証拠を残し始めている。製造業の雇用は8000人減と、1月以降で最悪。建設業も4月の7000人増から4000人増に減速し、住宅販売シーズンとしては異例な動きとなった。派遣会社や小売業、連邦政府では、大幅な雇用の純減が見られた。これらの業種は、関税の影響と、政府効率省(DOGE)主導による連邦政府の歳出削減という二重の負担にさらされている可能性が高い。5月の雇用統計の内容は、市場が現在予想しているよりも早期に連邦準備制度理事会(FRB)を臨戦態勢に駆り立てるような要素はない。失業率は安定し、3カ月平均の雇用増加の動きも改善傾向にあることから、FRBは、引き続き様子見の姿勢を堅持するとみられる。もっとも、表向きは弾力性を示す労働市場にひびが生じ始めており、関税を巡る不透明感や政府支出の削減が長引けば長引くほど、雇用統計は悪化する公算が大きい。製造業、臨時雇用、小売業、政府部門での雇用減少は、そうした悪影響を示す端的な兆候だ。(ニューヨーク時事)
◎〔米雇用統計反響〕関税と政府の歳出削減の影響が随所に
BMOの米国主任エコノミスト、スコット・アンダーソン氏=表面的には、5月の雇用統計は改めて弾力性を示した。ただ水面下では幾つかの項目で、関税とそれにそれに伴う不透明感が目に見えて影響を及ぼし始めていることを示唆する証拠を残し始めている。製造業の雇用は8000人減と、1月以降で最悪。建設業も4月の7000人増から4000人増に減速し、住宅販売シーズンとしては異例な動きとなった。派遣会社や小売業、連邦政府では、大幅な雇用の純減が見られた。これらの業種は、関税の影響と、政府効率省(DOGE)主導による連邦政府の歳出削減という二重の負担にさらされている可能性が高い。5月の雇用統計の内容は、市場が現在予想しているよりも早期に連邦準備制度理事会(FRB)を臨戦態勢に駆り立てるような要素はない。失業率は安定し、3カ月平均の雇用増加の動きも改善傾向にあることから、FRBは、引き続き様子見の姿勢を堅持するとみられる。もっとも、表向きは弾力性を示す労働市場にひびが生じ始めており、関税を巡る不透明感や政府支出の削減が長引けば長引くほど、雇用統計は悪化する公算が大きい。製造業、臨時雇用、小売業、政府部門での雇用減少は、そうした悪影響を示す端的な兆候だ。(ニューヨーク時事)