後藤英彦のぶっちゃけ放題!
大統領の年俸
2010-02-25
民主国家、アメリカならではの快挙です。しばらくオバマブームが続くでしょう。
本欄では視点を変えて、オバマさんの財布の中身、つまり大統領の年俸についてお話します。
オバマさんの年俸は法律で四十万㌦と決まっています。このほか非課税手当ての五万㌦が支給されます。
麻生さんの年俸は四千万円余。議員報酬、ボーナス、首相手当てなどを通年で計算したもので。日米に大差はないようです。
クリントンさんの時代まで大統領の年俸は二十万㌦、非課税手当て五万㌦でしたが、ブッシュさんの就任日二○〇一年一月二十日に現行額に改められました。
建国以来インフレや諸事情に合わせて大統領の年俸も上げられました。
二百三十五年前、初代ワシントンさんの年俸は二万五千㌦でした。
十万ドルの大台に届いたのは三十三代トルーマンさんの時で、同時に非課税手当て五万㌦が支給されるようになりました。
三十五代のケネデイさんも十万㌦の年俸と五万㌦の非課税手当てをもらっていました。
公私どちらともつかない雑費がかかるというのが、非課税手当てを新設した理由です。
ホワイトハウスを去ったブッシュさんには恩給が出ます。時の閣僚の年俸に合わせて大統領引退者の恩給額が決まります。
現閣僚の年俸は十八万百㌦ですから、これに変更がなければ同じ額がブッシュさんに支払われます。
大統領を引退しても身辺警護のシークレットサービスが十年つきます。十六歳になるまで子供にも警護員が同行します。
オフィスを開いたり、活動に必要なスタッフを雇ったり、郵便や旅行にかかる経費も連邦政府が面倒をみます。
経済界に目を転じると、莫大な政府融資に頼るGMの会長、ワゴナーさんの年俸はなんと一千四百四十万㌦、オバマさんの三十六倍です。
世論に押されて年俸を一㌦にするといっていますが、世界的不況を招いたのは、こうした企業トップの強欲、無節操にも原因がありそうです。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

