今月の庭仕事
Lesson 35
2010-12-14
12月も中旬に入りました。最低6週間冷蔵庫に入れておいたチューリップの球根を冷蔵庫から出して、植える時期です。冷蔵庫から出す時には、すでにフラワーベッドの地ごしらえや穴も掘り終わっていて、もちろん元肥も入れてある状態なのですが、みなさん、どんなもんでしょうか?
御主人が鍬を持たされて、地面を耕されている姿が目に浮かびます…。私が変な事を書いたばっかりに、ご迷惑をおかけしたのではないかと心配している今日この頃でもありまです。けれど、来年の春に咲き誇るチューリップを見れば、苦労も報われます。自分で植えたのが、綺麗に咲けば感激もまたひとしおです。
球根にまつわるエピソードですが、ある時、「これを植えてください」とカスタマーから球根の袋を渡されました。植えたのですが、待てど暮らせど芽が出てこない。追肥してもだめでした。原因は…ラナンキュラスの球根の先が尖った方を上にして植えてたんですね。芽が出てくるところを下にして植えてしまっては、咲くわけありません。袋に書いてある絵を良く見て、上下をよく確認してから、植えましょう。
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この時期一番大切なというか、やらなければいけない仕事はなんと言っても、落葉果樹の剪定だと思います。葉が緑のうちは選定しないでください。落葉し始めると庭が汚くなるという理由で、葉が変色し始める前に枝を剪定してしまう人を見かけますが、それはやめましょう。
樹たちは口がきけないので、葉を落として「今なら、枝振りがはっきり見えるから剪定しやすいでしょう。冬眠期中の養分も蓄え終わりましたから、さあどうぞ」と知らせてくれます。それから剪定を始めてください。 本来なら落葉果樹の剪定セミナーを9月か10月に開催できたら良かったのですが、行事があってできませんでした。本にもちゃんと剪定のやり方が書いてありますが、実際に鋏を持って伐るとなると、なかなか上手くいかないものです。伐り方を間違うと、多く生り過ぎて実が小さくなってしまったり、実が多すぎて重たくて枝が裂けてしまったり、高くなりすぎたり、はたまた、実がならない等々、いろいろな問題が生じます。何年枝かに注意して伐りましょう。
バラは1月の最後までに終われば大丈夫です。菊など花が終わっているなら、地面まで伐り下げて大丈夫です。椿の蕾は多く生り過ぎていれば、まびいてかまいません。そのほうが、より立派な花が咲きます。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。