今月の庭仕事
Lesson 37
2011-01-22
新年あけましておめでとうございます。先月の中旬から始まった雨も、先週ようやく終わりました。バックヤードがウィードに埋め尽くされている情景が目に浮かびます…。くれぐれも種など飛ばさせないようにお願いいたします。
さて、私の場合、1月に入ると、カスタマーのローズの剪定を始めます。剪定を“低く伐る”と勘違いしている方、多いですね。“形を整える”とも言いますが、去年伐った位置、芽の位置、交差している枝、同方向に向いている複数の枝、等々、いろいろ注意しながら伐らないといけないにもかかわらず、太い枝を伐る大きなハサミで、“同じ高さにブッタ伐り”では、これから1年間のローズの栽培に支障をきたしてしまいます。
低く伐った事により内部にも陽があたり、内側に向いていた芽からも枝が伸び始めて、ブッシュになってしまいます。この状態はローズにとって、良い環境ではありません。
日陰、ホコリっぽい、乾燥、この3つがそろえば、どうなると思いますか?「八つ墓村のたたりじゃ!」と、石坂浩二の顔が思い浮かんだ人、あなたも私と同じりっぱなおじさんです。
さて、話を元に戻しましょう。日陰、ホコリっぽい、乾燥の3つ要素がそろうと、病害虫の被害にあう恐れが増大します。私のカスタマーもそうですが、病害虫の大好きな環境はそのままにしておいて、全て化学薬品のスプレーだけで解決できると勘違いしている人が、大勢いるのではないでしょうか?
化学薬品のスプレー(ファンジサイド殺菌剤、インセクトサイド殺虫剤)は、根本的な問題を解決するまでの時間稼ぎ、一時的なものと考えてください。一時的に被害は改善したようにみえますが、すぐに元の状態に戻ってしまいます。
スプリンクラーの散水が原因でない湿度の上昇などは、自分でコントロールできませんので、化学薬品のスプレーに頼らざるをえない場合もありますが、何を目標に,いつ、どのように、化学薬品のスプレーをすればよいのかがわかれば、化学薬品の量は減らせます。具体的な例は、次回です。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。