今月の庭仕事
Lesson43 ~ 夏野菜の育て方 ~
2011-04-28
今月は、色々な夏野菜の種蒔き、苗の定植と猫の手も借りたい程の忙しさですね。ホームセンター等に行くと、もうトマトやきゅうりの苗が販売さています。さすがに“暑さ好きな”なすの苗はまだですが…。日当たりの良い庭の一角や大きな鉢でも栽培できるので、とにかく始めてみて下さい。植える材料もホームセンターで売っています。植え方などが分からない時は、パソコンを使って検索すれば簡単です。肥料のやり方、植え方、水のやり方など全てわかります。
日本人の栽培方法とアメリカ人の方法とではしばしば大きな違いがあります。野菜の育て方1つにも2つの文化の側面が出ているようで、面白いですね。例としてトマトの育て方ですが、日本では横から出る芽を欠く事をよく言いますが、こちらでは植え穴に深く植えて芽欠きの事など、まず言いません。ようするに、“定規に当てはめるような事は、しなくてもいい”ということです。
野菜作りが、速く、旨くなる一番の方法は、育成の過程で行う色々な事柄の裏にある理由を見つけ出すことに尽きると思いす。“考えながら育てる”ということです。残念ながら、そこまで丁寧に書いてる本は少なくて、ただ、「ああしろ、こうしろ」と書いてあるだけで消化不良を起こします。
水をあげること1つとってみても、2日に1回とか、乾いたらやるとかだけで、どれくらいの水を、どんな水を何処に、いつ、どのようにやるかなど書かれていません。そこの所を自分で考えながらやれば、面白くもあるし上達も速くなると思います。
私自身でやってみると、どれくらいの水を必要かというのは、野菜の種類、育ちの過程、土のタイプ、その日の天気、植えつけられた場所などを考えます。どんな水をいつ、あげるのか?時にはあまり冷たくない、できれば汲み置きの水を朝の10時頃にやると、土の温度に近いので夜になるまでに土の温度も温かくなっていて成長を止めません。また、どのように水をやるかについては、土や種を洗い流さなくて、水の量と土に染み込む量が同じであったら、理想的です。
野菜作りを、その収穫時期だけではなくて、その過程も楽しめるようになれば‘所得倍増’ですね。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟・会員で、「夏野菜の育て方」セミナー講師を務めた白澤誠さん。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。