今月の庭仕事
Lesson 47 夏の水やりについて
2011-06-18
もうすぐ夏がやってきて、ロサンゼルスの乾燥した気候では特に植物への水やりが大切になります。
ポイント1 水やりは、朝の10時ごろまでが良い時間帯です。
植物は光合成によって養分を作ります。光がなければ光合成が出来ないので、日照時間が長ければ、それだけ多くの養分が作られます。このため、水やりは、夕方よりも朝の方が植物の成長のためには良いわけです。
正午近くになり暑い時の水やりは、葉についた水がレンズの役目をして葉やけの原因となります。プラスチックパットの場合、外の暑さを通すため、遅い水やりは水が温かくなり、植物の根が“根焼け”になる原因となり良くありません。ただし暑い日が続く時は、夕方に水を与えてもさしつかえはありません。けれど、秋から春までは、出来るだけ朝に水を与え、葉についた水滴を乾かし病気の発生を防ぎましょう。
ポイント2 植物の種類に応じた水やりをしましょう。
植物には、「根が浅く細いもの」や「根が深いもの」があります。紫陽花、椿、つつじなど根の浅い植物には、水を十分に与える必要があります。しかし、イタリアンサイプレスやバラなどは根が深く、水をあまり必要としません。植物の種類によって、水を多く必要とするものとしないものがあります。また、日陰や日向によって、水やりの条件も異なるので、植木店で購入する際に、水やりについてよく問い合わせて購入して下さい。
ポイント3 植物の大きさに合わせて水やりをする。
果物の木やその他の植物の根元に水を与えるだけでは、枯らす場合があるので、必ず枝や葉の伸びた長さに応じて水やりをしましょう。またパットに植えた花などは、地面に植えたものと比べて“倍ちかく”乾燥が速いです。土の表面をよく見てパットが軽いようでしたら、水が不十分なのでパットの底から水が出るまで水をやり、それを2、3度繰り返しましょう。この場合、パットの受け皿に水を溜めないようにしましょう。これは根腐れの原因になります。葉の上から水を与えた場合、水が葉の上を滑るため、下まで届かないので、葉を掻き分けて水を与えるようにして下さい。
ポイント4 追肥のあげ方
花が咲き終わった後、追肥として化成肥料を使いますが、その場合は土とよく混ぜ合わせて使うことが大切です。化学肥料を何度も使うと土質が酸性に変わるので、鶏糞など有機肥料を使う事によって植物の成長を促し、良い状態を保つことが出来ます。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。