今月の庭仕事
Lesson 59
2011-12-30
先週の日曜日、11月27日、南加庭園業連盟のコープで、落葉果樹の休眠期に必要なスプレーの薬品とその使い方についての説明会と販売をしました。お客さんの一人が、自分の家に植わっているピーチの枝を持参してくれました。葉が萎縮病でグシャグシャになっていて、あれでは、成長と実を甘くするために必要なエネルギーや糖分を充分に生産できません。取り入れた二酸化炭素も光合成の効率が下がってしまうので有効に活用することができません。その結果、成長が遅くなります。木々がせっかく葉を落として、ドーマント(休眠期)スプレーと枝の剪定をしやすくしてくれているのですから、やってあげましょう。何年もの間、美味しいフルーツを作り続けてきてくれたのですから。風邪をひく前に予防注射をするか、風邪で高熱を出してからERで手当てを受けるか、どっちがいいか考えましょう。先手、先手が、勝負(病気や害虫に対して)に勝つポイントです。
さて、地下部分は何をしたらいいでしょうか。休眠期ですから、水のやりすぎには注意してください。ハイビスカスなどは、春と夏にいくら水をやってもグングン成長してくれますが、冬の水のやりすぎは禁物です。オートマティックスプリンクラーを装備している人は、水の出る時間を短くするのではなく、水の出る日を少なくする方がいいでしょう。この間の雨の後、私は自分の家のオートマティックスプリンクラーを10日程止めましたが、何の問題もありませんでした。
夏は、スプリンクラーの不具合は植物がしおれるので目に付きやすいですが、冬は雨も降るし関心が薄れがちです。一番始末が悪いのが、水が止まらないことです。この問題には2種類あって、一つは水が勢いよく出たまま止まらない。もう一つが、完全に止まらない。これらは全てのスプリンクラーヘッドから水が漏れるというわけではなく、(スプリンクラーバルブの位置から見て)一番低い位置にあるスプリンクラーヘッドから少しづつですが24時間漏れ続けます。気づくのが遅れると、スプリンクラーヘッドの周りの植物が枯れてしまいます。逆にバルブの位置がスプリンクラーヘッドより低い場合、水を止めた時にパイプの中の水が逆流して、バルブから水が溢れ出します。たまには、庭を一回りして異常がないか確認しましょう。
これから雨のシーズンに入ります。雨の後、裏庭に雑草などが生える空き地がある場合は、いまのうちにカリフォニアパピーの種を撒いておくと、綺麗なオレンジの花が咲き乱れ雑草が目立たなくなります。雨が降らず乾燥が続くようでしたら、散水が必要になりますが…。いかがなものでしょうか?
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟・購買部会長の新垣安徳さん。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。