今月の庭仕事
Lesson 68
2012-04-05
前回、柑橘類に与える肥料について書きましたが、あれはあくまでも庭に植えてある成長した木を想定したものです。
5ガロンのコンテナ、高さを12インチとすると、2~3テーブルスプーン(15-15-15換算)を与えればいいということになります。それから、15-15-15の説明のところで、15は%で、50ポンドのバッグの場合、7.5ポンドが窒素と書きましたが、リン酸も15%ですから、同じく7.5ポンド、またカリも7.5ポンドとなります。三つ足しても22.5ポンドにしかなりません。残りの27.5ポンドは、微量要素と溶剤です。あんな重たいバッグを担いで持ち運んでも、実際に、仕事するのは半分なんですね。どこかのORGと一緒です。
山椒は小粒で、ピリリと辛いのが、微量要素と呼ばれてるミネラルです。読んで字のごとくで、必要な量は微量なのですが、ないと、いろいろ弊害が出てきますので、肥料をお求めになる時は、N、P、Kの下にちゃんと、微量要素が含まれているかを確認してください。
前回書くのを忘れてしまいましたが、柑橘類の場合、微量要素に銅が含まれていると、甘みと酸味のバランスが取れるそうで、美味しくなります。
去年、ドーマントスプレー(休眠期の薬剤散布)の話を書いて、SCGFのコープで“完全ドーマントスプレー”と称して、ドーマント、サルファー、インセクタブルオイルの3つを販売しました。購入された方、効果はどんなもんでしょうか?あの時は落葉果樹用として販売しましたが、常緑果樹の柑橘類にも散布できますので、説明書をよく読んでお使いください。
サルファーは、高温期には使用できませんので、11月まで、子どもの手の届かない安全な冷暗所に保管して置いてください。冷蔵庫の中ではありませんので、ご注意ください。
販売した他の2つは、通年で使用可能です。これも、使用する前に説明書をよくお読みください。
これまでにも何回も書きましたが、スプレーする時は、必ず添着剤をお使いください。水と混ぜただけでは、葉の表面のロウ物質にはじかれてしまい、効きません。かといって、多すぎると、今度は薬剤が葉の表面から、滑り落ちてしまい、やっぱり効きません。くれぐれもレートを守って使用してください。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟・購買部会長の新垣安徳さん。「今月の庭仕事」の18回目から、自分の経験を元にコラムを書いていて、失敗&成功例まで経験豊富!
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。