今月の庭仕事
Lesson 69
2012-04-30
68回で、「柑橘類の場合、微量要素に銅が含まれていると、甘みと酸味のバランスが取れるそうで、美味しくなります」と書きましたが、あくまで微量です。多すぎると害も大きくなってしまいます。肥料に含まれている量で充分なので、くれぐれも“銅パイプ”なんぞ地中に埋めないように!銅パイプが地中で、どのように分解され植物に吸収される形になるのか、毒性はないのか、全く知りません。私もそんなことはしないので、短絡的なことはなさらないようにお願いします。
本来、他人にアドバイスするためには、アドバイザーライセンスというものが必要だそうです。厳密にはこのようなことを書いてはいけないのでしょうが、ここでは、私はこういうふうにしている、こういう肥料やこういう薬品を使っていると紹介しているだけなので、参考にしていただければ幸いです。
さて、ここで読者からの質問です。「うどん粉病をどうコントロールしたらいいでしょうか?」
一言で“うどん粉病”といっても、うどん粉病が発生する対象物が何種類もあるので、個々の植物に適した殺菌剤(消毒液)を選択する必要があります。きゅうり、トマト、ナスなど葉に発生するうどん粉病だけをコントロールしても、他の害虫に葉を食い散らかされてはもともこもありません。この場合、オレンジやトマトなど実が私たちの食物となる植物です。ほうれんそうなど葉が食物となる植物とは対処の仕方や使用する殺菌剤や殺虫剤が違ってくるので、いったいどれを使用したらいいのか悩みます。
私が一番注意しているのが、REI(Restricted Entry Interval)薬品を散布した所(場所)への立ち入りが、特別な防護服を着用しないでも可能になるまでの時間。それと、PHI(Pre Harvest Interval)収穫の何日前まで散布が可能かを表した日数です。ここでは家庭菜園とバックヤードのフルーツツリーについてなので、REIはあまり気にすることはないでしょう。これが必要な薬品を購入するためには、地域の農務局長の承認が必要で、私たちには購入することはできません。
PHIは私たちにとって重要なパートです。購入した薬品を散布する前に、付属の使用説明書をよく読んで、使用する量を確認する時に、PHIも確認しましょう。フルーツの木の幹や枝から樹液が吹き出て、やがて枯れてしまう病気について質問もありましたが、次回ということで。
4月22日の野菜セミナーの時に商品のサンプルを展示しますので、ご覧になってください。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟の新垣安徳さん。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。