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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第182回 音楽はひらめきと慰安の泉

2012-08-02

 デイズニーホールのフジ子ヘミング・ピアノ演奏会。
 アンコールに応えたショパンのノクターン(遺作嬰ハ短調)が乙女の嗚咽に聴こえました。
 ショパンの気分で立ち上がり、余韻に浸って帰路につく。生演奏の醍醐味ではないでしょうか。
 パガニーニの「バイオリン協奏曲二番三楽章」(鐘のロンド)をリストがピアノ用に編曲した「ラ・カンパネラ」。陰と陽の鐘のつばさとなって、夜の巷に響きました。
 ラフマニノフも「鐘のロンド」を主題に、編曲「パガニーニの主題による狂詩曲」を二ヵ月余で仕上げたそうです。
 代表作「ピアノ協奏曲二番」に並ぶ奥深い作品となりました。
★ ★ 
 オバマさんの美声を聴きました。今年二月二十一日、ホワイトハウスで開かれたブラック・ヒストリー・マンス・コンサートでのこと。
 ブルースの巨匠バデイ・ガイに促されマイクを手にしたオバマさん。シカゴの歌、♪スイート・ホーム・シカゴ♪をリズムよく歌って、満場の拍手を誘っていました。
 このニュースをラジオでキャッチ。YOUTUBEを開いたところ、テノールを効かせた大統領の歌声に出会えました。
 音楽は人の慰安。相対性理論のアインシュタインは五歳からバイオリンを心の友にしたそうです。
 モーツアルト狂、とりわけ「弦楽四重奏曲」に夢中で、「モーツアルトは慰安とひらめきの泉」と述懐したほど。
 玄人はだしの博士の演奏画像を見れる(聴ける)のも、YOUTUBEの有難さです。
★ ★
 旧通産省を担当、取材していた当時の通産大臣はのちに首相を務めた中曽根康弘さんで、「歌はダメ、軍歌の作詞なら」という硬派タイプ。
 「ああ戦いに打ち破れ 敵の軍隊進駐す」で始まる「憲法改正の歌」を一九四九年に発表、国士の片鱗を世に見せました。
 政治家、学者の中にプロ級の芸術家が乏しいのは、社会の未成熟の表れではないでしょうか。
 歌を学ばず、楽弓を弾かず、絵を楽しまず。ああ野暮な人ばかり・・。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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jjgoto@sbcglobal.net

後藤さんのブログ http://blogs.yahoo.co.jp/jajala816




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