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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第197回 尖閣をICJに訴えるべきだ

2012-11-06

 中国は本気です。
 日本が国有化した尖閣諸島について「領有権争いが存在する」ことを日本に認めさせ、日中による周辺海域の共同管理を目指しています。
 そのため対日工作調整委員会を新設し、トップに次期最高指導者の習近平国家副主席を据えたそうです。
 新党結成を目指す東京都前知事・石原慎太郎、日本維新の会・橋下徹の両氏も話し合いで、尖閣について「国際司法裁判所(ICJ)を使って日本の主張をしっかりやろうということで一致した」(橋下)とのこと。
 尖閣諸島について民主党政府は「領土問題は存在しない」という立場で、ICJには提訴しないとしています。
 日本から提訴すれば自ら領土問題を認めたことになり中国に利する、というケチな理由です。
 政府はこの八月、竹島の領有権を叫んでICJに提訴したが、相手の韓国が応訴を拒み、裁判になりませんでした
 
ICJは国連総会と安保理の選んだ十五人の裁判官から成り、裁判官の一人に雅子妃の父親で元外務次官の小和田恒氏がいます。
 裁判をするには関係国がICJに「問題をゆだねる」と合意しなければなりません。
 自国にかかわることを「ICJが裁判してもよい」と受け入れている六十七ヵ国同士であれば、相手の同意がなくても裁判は成立し、ICJの裁定が得られます。
 しかしこの取り決めを受け入れていない韓国のような国を訴えても相手が同意しないと裁判になりません。
 ICJに対し、日本は一九七二年に北方領土の主権を求めて提訴したが、相手の旧ソ連に忌避されました。
 一九五四年、六二年、今年の三度、竹島の領有権を求めてICJに提訴したが、いずれも相手の韓国に拒まれました。
 二○一○年豪州に訴えられた日本の南極捕鯨の裁判は、目下審理手続き中。腕力によるゴリ押しやしがらみをはねのけ、法の正義を示すのがICJの判定です。
 尖閣を訴えない政府の姿勢は間違っています。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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後藤さんのブログ http://blogs.yahoo.co.jp/jajala816




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