今月の庭仕事
Lesson76
2012-11-14
「9月に入り、涼しい日が続き、秋の気配を感じるようになった今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか?」と書きたいところですが、「残暑というか夏真っ盛りの今日この頃ですが、芝生は大丈夫ですか?」
高温系の芝生、セントガスティン、キクユ、ベミュウダ(コモンベミュウダ、ハイブリッドベミュウダ)、ダイカンドラなどをお持ちの方は、肥料を撒いて濃緑色を楽しんでください。肥料を撒いた後は、必ずスプリンクラーをチェックすることをお忘れなく。
ただの水不足の場合は、最初、葉が細くなって“くすんだ”ような色になるので、気をつけていればすぐにわかります。ガーデンホースで水を撒けば元に戻る可能性大です。ドボドボ撒くのではなく、ちゃんと水が浸み込んでいくような撒き方をしましょう。
肥料焼けの場合は、残念ですが元に戻る可能性はないので、修復は種にするか、ソードにするか、今から考えておくべきでしょう。どちらの方法を採るかによって始める時期が違います。同じ点は、どちらも水を大量に必要とすることです。水代もかかるので無駄のないよう心がけましょう。
水道局よりの請求書の金額だけに目がいきがちですが、いったいどれくらいの量の水を消費しているのかを知ることも大切なことです。請求書に立方フィートの単位が使用されている場合は、身近な数字に換算したほうが分かりやすいので、参考までに書きます。
1立方フィート=1,728立方インチ、1ガロン=231立方インチ。これらの数字より、1立方フィート=7.48ガロンとなります。これで、自分の家で一ヶ月、何ガロンの水を消費しているのか計算できるのではないでしょうか。1ガロンいくらになりますか。ちなみに、1977年は17ガロンで1¢となっています。
我々日本人、日系人はご飯を毎日食べますが、お米をといだとぎ汁は、捨ててしまっているのが大半だと思います。とぎ汁にはお米一粒一粒から出たぬか(糖)が含まれていて、液体肥料として使えます。また、コーヒーをおとした後に残るカスも植物に良いそうなのでリサイクルしてみてください。それから、カスタマーの所で仕事していて気付いたことですが、フクシア(Fuchsia)の中側が、この暑さで枯れ葉でいっぱいです。ハイプレッシャーウォーターで枯れ葉を吹き飛ばしたら、風通しもよくなり、病害虫予防にもなります。肥料もあげれば、冬の花の少ない時期の庭に彩を添えてくれます。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟・購買部会長の新垣安徳さん。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。