今月の庭仕事
Lesson79
2012-11-14
今の時期、庭を見回してみると、やることたくさんありますね。椿の蕾、いっぱい付き過ぎてませんか? 1つの枝の先に5つも6つも蕾が密集して付いていたなら、2つぐらい残して、あとは摘み取ってあげましょう。全部の蕾を咲かせても形のいい花は咲かないと思います。見ていて、お花さんが窮屈そうでかわいそうです。ホームオーナーである読者のみなさんがなさってください。自分ですると、花が咲いた時の感激もまた格別なものになるでしょう。
次に目に付くのがあじさいです。花が終わった茎は芽を2~3残して、切り戻してください。今年は花が咲かなかった茎(前年生枝の頂芽)に、来年は花が咲きます。切り戻す時に、内側の枯れた茎も一緒に切り取りましょう。
色については、ペーハーが4~5の間で青色、6~7の間だとピンク色になります。ペーハーアップ、ペーハーダウンという製品を見てみると、ペーハーダウンの製品の主成分は、フォスフォスフェイトとリン酸。ペーハーアップの方はポタッシュとカリが主成分でした。つまり肥料の成分の比率で、リン酸の比率が高い肥料は酸性肥料、カリの比率の高い肥料はアルカリ性肥料となります。今度肥料を購入する時は、袋に描かれている絵だけに注意するのではなく、成分の比率や他のどんな植物にも効果があるのかにも注意を払うようにすれば、新しい発見というか、新しい知識を得られるチャンスにもなると思います。
他に目を移すと、ゼラニアム、スタージャスミン、ハニーサークル、トランペットバインなども今が切り戻す時期です。私のカスタマーの場合、この中で、ハニーサークルの花だけが終わってません。綺麗なオレンジ色の花が満開です。今バッサリやると、私もバッサリやられてしまう可能性が大きいので、花が終わるのを待っている最中ですが、他の植物は切り戻しを始めています。ポイントは、1月の寒い夜の霜で植物が凍死してしまわないように、上部には緑の葉が生え戻っていなければならないことを考えながら切り戻す必要があります。高いものを低く、厚いものを薄く、言うは易し、行なうはなんとかです。
この夏の猛暑によって被害を受けた芝生の箇所を修復するためのオーバーシードも、今が最適な時期です。水を撒いた時、種が流されないような高さに芝を刈るのが、いいでしょう。種は、アニュアルライグラスよりペレニアルライグラスを強く勧めます。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟の新垣安徳さん。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。