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コラム

苦楽歳時記
Vol.42 カレー・メロン

2013-05-28

 ♪ 花のない国、歌のない国、お菓子のない国、友だちない国、そんな国はごめんだけれど、カレーのない国もっとごめん・・・・・・。

 アニメ『にこにこぷん』の挿入歌を聴きながら、「子供って、本当にカレーが好きなのだ!」と、つい声を発してしまった。

 小学三年生の折、担任の先生がクラスの生徒全員に、一番好きな食べ物を尋ねたことがあった。その時、カレー・ライスは第二位で、トップは卵焼きだったことを憶えている。ビフテキと答えたのは僕一人だけであった。

 関西では、カレーに生卵を落として食べるが、その時分はステーキ・カレーなる発想は湧いてこなかった。

 僕は飲茶方式のカレーがあれば良いのにと思っている。小さ目のお皿に、いろんな種類のご飯類、パスタ類、うどんなどを入れて、トッピングとカレー・ソース各種を自由に選べるようになっている。量が少ないので、いろんな種類のカレーが味わえて楽しい。

 十二年前、カレー・メロンなる新しいアイデアを考案したので、友人、知人を集めて試食会を開いた。その中にレストラン関係者もいた。みんな「これはいける!」と語勢を強めながら身を乗り出してきた。

 メロンの原産はアフリカだが、一説にはインドとされる。古のインドには、もしかするとカレー・メロンなる代物が存在していたかもしれない。

 さて、カレー・メロンの作り方であるが、まずメロンを半分に切って中の実をくり抜く、取り出した実をさいの目に切って、煮込んだカレーのルウの中に入れる。とろ火で十分ほど煮込んだら、実をくり抜いたメロンの皮の中に、ご飯とカレー・メロンを盛りつけて出来上がり。

これぞ、「インド人もびっくり!」の味なのである。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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新井雅之

文芸誌、新聞、同人雑誌などに、詩、エッセイ、文芸評論、書評を寄稿。末期癌、ストロークの後遺症で闘病生活。総合芸術誌『ARTISTIC』元編集長。




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