今月の庭仕事
Lesson87
2013-05-28
いやはや、見るも無残な姿に成り果ててしまいました。何の話かといいますと、フロスト(霜害)にやられてしまったカスタマーのフロントヤード(前庭)の話です。
去年の12月に植えたインペイシャンが、ベトベトになっています。「インペイシャンは返して、他のプラントに交換してきて」と、カスタマーに言ったのに…。「50%オフだから買ったと」言い張って、植えた結果が、このざまです。「夜は新聞紙を被せる」という約束だったにもかかわらずです…。
この他にも、ヘザープラントをヘッジにしたいから、上をトリムさせられて…。ヘザープラントは寒さに弱いので、上のグリーンの部分は冬の間はキープしておかないといけません。「上がグリーンだと、霜害があっても枯れるのは、上の部分だけですむ」と説明したにもかかわらず、このありさま。
さらに最悪なのは、いまだ寒い夜が続いているにもかかわらず、枯れた部分を切って取り除けとの御達し!! さて、こんなことをしたらどうなるか? 日刊サンの読者の皆さんは、もうお分かりかと思いますが、霜が幹の部分まで凍死させて、いっかんの終わりです。ランタナ、ビンカ、ベゴニア、ブーゲンビリア、ファイカスベンジャミン、ハイビスカスなども同じ状況だと思います。伐り戻すのはもう少し待ちましょう。
逆に落葉樹は、葉のないうちに剪定は終わってしまいましょう。直接、霜とは関係ありませんが、3月に入って少し暖かくなった場合、伐り戻さないといけないものは、(たぶん大きくなりすぎていると思われます)ジェラニアム、フュウシャ。花が咲き終わってからの話ですが、キャメリア、アゼリア、これらにはもちろんお礼肥をお忘れなきようお願いいたします。
今から花を咲かせるプラント、成長を再開するプラントにも、ほとんど全てのプラントということになってしまいますが、)有機肥料、無機肥料、無機液肥、固形肥などを組み合わせて、これからよろしくお願いいたします。肥を忘れないように。
3月は今年一年を左右する月だと、考えて一つ、自分の庭を見つめなおしましょう。どのプラントが、水をあまり必要としないのか、必要とするのか、日照時間が少なくていいのか、多くないといけないのか、花の開花時機はいつごろなのか、これらを調べることによって、庭がきれいになること請け合いです。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟の新垣安徳さん。コラム「今月の庭仕事」の18回目から、自分の経験を元にコラムを執筆。失敗例&成功例まで経験豊富!
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。