今月の庭仕事
Lesson92
2013-05-28
今回から3回続けて、「夏野菜御三家トマト、キューリ、ナス」の育て方に専念して述べてみようと思います。まず、一般的には基肥をやって、植え付け、追肥と水をやれば収穫がのぞめます。しかし、「育て方の違いをもっと正確に把握して、いい収穫を上げたい!」という方たちのためにまとめてみます。
植える順番は、一般的には少しの寒さなどには影響を受けないトマトが先で、つぎにキューリ、最後に暖かいの好きなナスとなります。この南加では、場所によって気候が違うので、それぞれの場所で判定しましょう。 植える場所が決まったら、それぞれの根の生長の仕方と範囲を考えて植穴のサイズを考慮します。トマトの根は深く入りるので、穴は大きく深いのがいいでしょう。キューリは酸素が好きで根が浅いので、広く耕して、撒いた水が一様に浸透するように堆肥などの有機物を多くします。ナスは普通の深さになりますが、トマトやキューリより肥料を食うので植えるときには基肥を充分やります。
ここで重要なことは、トマトの根が深く入るからといって水はけの悪い粘土のところに穴を深く掘って植えても、空気(酸素)が届かないとかえって悪いので、盛り土か枠を作って排水を改善してから植えてください。なお、トマトは水はけさえ良ければ、少々深く植えても茎から根を出すので心配無用です。また、トマトは基肥に多くの化学肥料を使うと実なりが少なくなったりするので注意が必要です。必ず肥料の説明書に沿ってください。
キューリは他に比べたら根は少なく浅いのですが、堆肥などで土を深く、水はけのよいものにしたら根は深くいきます。よって水掛けの回数も少なくてすみ、暑い夏の所では藁(わら)などでマルチをして、土の表面を涼しく保ちましょう。これは、水分の発散を抑えるので一石二鳥の効果があります。
ナスにも広く深い植え穴を与えると、肥料を取り入れる範囲が大きくなるので好都合です。
それぞれの植える時期(生長過程での段階)は一番花が付いてるものを植えます。その理由は、ある程度大きくなっていると少しの天気の変動に耐えることができ、栄養分的にも充分だからです。ただし、ひとり立ちで真っ直ぐ伸びていて、節間がつまり、まだ種からの双葉があり、葉が普通の緑りであることが重要です。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟会員の白澤まことさん。連盟主催の野菜セミナーで講師を務める。NTB「チャレンジ・ザ・ガーデニング」出演の経歴もあり。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。