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コラム

現代社会ド突き通信
Vol.9 アメリカに五十年住んで観察した 今回の大統領選挙とその後

2013-05-29

 去年、共和党の大統領候補ロムニーが大統領になっていれば、ただでさえ混乱している世界は科学的に温暖化を理解できない彼の出鱈目のご都合主義の言葉で一層の混乱を来たしただろう。石油を掘り環境汚染する政策ばかりを持ち出していたので地球がより速く壊れていくことは、目にみえて明らかだった。
 片や、一期目にできなかったことを二期目にやり遂げるとオバマが選挙演説で豪語したことが、当選した暁に果たして実行されるかは、保証の限りではない。前期に彼を選んだ若い人たちの半分は失望していた。友達ロリーが電話で「ふみ、disasterをとるかdisappointmentをとるかだったわね。disappointmentのほうを選んだけど」といって笑った。前期のとき、オバマが核産業(Nuclear Industry)から誰よりも多くの寄付を貰っていると新聞で知った。核に対する態度で政治家を判断する私は、ロリーに「信用できないよ」と告げた。が、「でも投票する人がいないじゃない」と彼に投票して後、とても失望していたのを思い出す。前期にオバマに投票した人は彼の行動に失望したことをなかなか人前で話さない。だから、有権者は前期のように熱狂的でなく、オバマの出だしが遅かった。
 オバマの再選で、うちの家族を考えると(日本で自由業をしている人々はこんなことは心配いらないだろうが、アメリカでは大変なのだ)、作家の上の息子48歳には持病があるのだが、今度は健康保険会社は加入を断れないようになる(企業に弱いオバマは保険料負担に上限を付けるかどうかは疑問である)。今息子はフリーランサー組合のに入っていて一年で一万二千ドル払っている。オバマ・ケアで二〇一四年から親の保険で26歳までの子供の健康保険が保障される。施設に入っている私の脳障害の息子46歳は低所得者と同じ健康保険メディケイドが保証されたと思う。私達も(私82歳、夫85歳)六五歳以上の人の健康保険(メデイケア)や年金が少なくとも四年間保障されたと期待している。ロムニーだと、こんなのが無くなるところだった。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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米谷ふみ子




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