Alice in WINEderland
Vol. 38 BBQ Wine
2013-07-11
カリフォルニアの夏の定番と言えば、家族や友人と集まる野外BBQ。今回は、がっつりとしたお肉料理にぴったりな、話題のカリフォルニアの赤ワイン3本をご紹介。多くの人が集まる会であるため、特別なグラスや、デキャンタージュを必要とするような「難しい」ワインは避けたいもの。できるだけ、円やかで愛され上手なジューシーなスタイルをお勧めしたい。
Laurel Glen Counterpoint は、柔らかさと優しいバニラ香が印象的な、カベルネソーヴィニョン100%のワイン。業界各専門誌からの評価も高く、急成長ワイナリーの1つである。どんな味付けにも合わせやすく、非常に飲み心地の良いワイン。その特徴的な丸みは、元オーナーのPatrick Campbell氏が影響を受けた禅のコンセプトが表現されているとも言われている。
Duckhorn Merlotは、カリフォルニア・メルロー界の王と言われるほど認知度が高く、アプローチのしやすい仕上がりから、「間違いがない」ワインとされている。カベルネソーヴィニョン派の方でも充分に楽しめる厚みと余韻の長さが特徴。しっかりとしたタンニンがあることから、お肉の脂分を口の中ですっきりとカットし、バランスが取れたペアリングが期待できる。
エチケットは、オーナーの姓「Duckhorn」の「Duck(アヒル)」にちなんだデザインで、また、セカンドライン、Paraduxx、Decoy、Migration、Goldeneyeも名前からご想像の通り、全てアヒルのテーマとなっている。Dashe Cellars Zinfandelは、ジンファンデルベースのブレンドワインで、ジャミーな濃厚さが売りの典型的なジンファンデルとは異なり、果実感を有しながら、非常にエレガントで、洗練されたスタイルである。
醸造家のMichael Dashe氏は、フランスの5大シャトーの1つであるLafite-Rothschildの他、各国有名ワイナリーで修行を積み、1996年に、自身のワイナリーをソノマに設立。これまで存在しなかったモダンでアーティスティックなワイン作りを意識し、エチケットも、「これまでにない」をテーマにした、魚の上に猿が乗っている、風変わりなデザインとなっている。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。