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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第232回 慰安婦問題で日韓合同公聴会

2013-07-16

 七月九日は韓国系にとって「勝利の日」、日系には「敗北の日」となりました。
 従軍慰安婦の銅像設置がグレンデール市議会の合同公聴会で賛成多数で採択されたからで、設置の場所はグレンデール・セントラル・パークと決まっています。
 韓国以外の場所に従軍慰安婦像を設置する初のケースで、七月三十日に慰安婦像の序幕式が行われます。
 ソウルの日本大使館前に立つ慰安婦像と同サイズの一・二㍍、一一一○ポンドで、制作費に三万㌦を投じたそうです。 
 公聴会の模様を紹介すると本欄では収まりません。公聴会での私の発言と提案だけを私の責任で報告します。
 「クインテロ市議が今春まで務めた市長時代にソウルを訪問、元慰安婦と会い事情聴取をしたのはローカル政治家の権限を超えている」。
 「米国憲法第二条は『行政権は米大統領に属する』とあり、クインテロ氏の行動は米大統領の権限を侵害している」。
 そう指摘したうえで「米国外の行政は大統領の職務を代行する国務長官の手で行われている」と補足しました。
 第二条に抵触すれば公職を終われます。各州、各市が米国外の諸問題に勝手に取り組めば収集がつかなくなるからです。
 たとえ外国の都市と姉妹都市提携を結ぶ時も、国務省の許可がなくては出来ません。国務省の方針に沿った交流でなければ、外交混乱の火種にもなりかねません。

 加えて日韓の歴史家による「日韓慰安婦研究会」(仮称)の創設を呼びかける文書を、公聴会で発言した韓国代表の一人に手渡しました。
 ケリー国務長官か米国歴史学会の重鎮に仲介を依頼、権威ある研究会の創設を急ぎ、結論が出るまで国民の慰安婦論議を封印する。
 米西海岸から新風を起こし、同会が下した歴史認識の結論に両国民は粛々従い、異議を挟まないこと。
 そうする努力で慰安婦問題に決着をつけようと呼びかけました。
 韓国側が私の提案に誠実に対応してくれるよう切に望んでいます。
 


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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