Alice in WINEderland
Vol.40 Summer Whites
2013-08-08
暑い夏の季節には、キンと冷えた白ワインを頂きたいもの。白ワインと言うと、シャルドネのイメージが強いが、最近は様々な品種が、ワイン消費者の人気を獲得しつつある。今回は、カリフォルニア・ワイン界において、この夏押さえておきたいトレンディーな品種3種類をご紹介。
Viognier(ヴィオニエ):「パフューム」と表現されるほど、白い花のブーケを思わせる艶やかな香りが特徴。南仏ローヌ、特に北部の地域で栽培される品種であるが、その栽培の難しさから、一時期は市場から消えると囁かれていた品種であった。しかし、近年、特にアメリカを中心とした新世界での試験的な栽培が成功を呼び、見事なカムバックを果たした。ナパの人気ワイナリー、DarioushとFreemark Abbey、また、サンタバーバラのCold HeavenとJaffurs Wine Cellarsは個人的に特にお勧めしたい。
Pinot Blanc(ピノ・ブラン):フランスのアルザスやドイツの主要品種の1つとされている。最近は、特にサンタバーバラなどの冷涼な地域での栽培が盛んになってきており、各ワインメディアからも注目が集まっている。洋ナシや青りんごの香りに、ドライでありながら甘いヒントが感じられる独特のスタイルは、様々な種類のお料理とも合わせやすい。サンタバーバラのByronは、手頃な価格で非常に飲み心地が良く、和食との相性も抜群。
Fume Blanc(フュメ・ブラン):実は、ソーヴィニョン・ブランの別名。通常ソーヴィニョン・ブランは、そのさっぱり感を生かすため、樽付けが最小限であることが多いが、樽熟成を意図的に長時間行ったものについては、フュメ・ブランと表示することがトレンドである。なお、フュメはフランス語で煙を意味するように、ややスモーキーな印象があり、フルーティーでありながら奥行きがあることが特徴である。このトレンドの火付け役となったとされるナパの老舗ワイナリーGrgich Hills はお試しマストアイテムの1つと言える。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。