後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第237回 日本のテレビ報道と人権保護
2013-08-20
テレビ、新聞、雑誌は日常生活に欠かせない情報源です。
私たちは自分の仕事を持っています。仕事中に流れるテレビのAKB48の選挙速報を観たくても観ることは適いません。
政治、経済の硬派ニュースに生で触れたくても、大事な商談中に抜け出すことも出来ません。
仕方がないので録画で観ます。視聴率にカウントされているかどうかは知りません。
客観的にみて情報化社会の主役はテレビです。新聞、雑誌はテレビ情報の確認や補強のために使われています。
テレビは面白さを追求するメディアと位置づけられています。いつも視聴率競争が頭にあるから、ヤラセもあれば人権も侵害します。
何でもかんでもショーとしてみるから、悪ふざけも白痴的ばかばかしさも電波に乗ります。
バカで声の大きいお笑い芸人が生き残れるのもテレビの需要に適うからでしょう。
大津市の中学生いじめ殺人事件で加害者とされる生徒の実名が、フジテレビのニュース番組からネット上に流出し騒ぎになっています。
放送倫理機構のお偉いさんは「人権への適切な配慮を欠き、放送倫理上問題がある」といっています。
テレビの放送では、本人が承諾しない限り、個人の名前や顔を公表してはいけないことになっています。
自殺した男子生徒は数人の加害者から、殴られていた、蜂の死骸を食べさせられていた、粘着テープで口を塞がれていた、金を脅し取られていた、そうです。
自殺の練習まで強いられていたことが判明しています。
例え未成年とはいえ、こんな悪質な生徒を法で守ることにどんな意味がありますか。そんな問いを皆さんに投げかけたいと思います。
日本人はとかく四角四面です。人権の定義もしないまま、やたらに人権を叫べば正義の徒になれると思っています。
米国では、重犯の男が未成年であっても、テレビで顔を映します。犯人の顔を布で覆ってやる警察官の姿など見たことがありません。
日本の人権保護は行き過ぎ、と思いませんか。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。