今月の庭仕事
Lesson98
2013-08-27
今回は、秋蒔き、または植え付けの野菜です。いろいろな野菜がありますが、この南カリフォルニア地方では、地域により気候が随分違うので一概にいうことは少し無理がありますが、大体の線でお話します。
どの様な野菜がどこにむいているかは、この南カリフォルニアで生産される農産物をみるとおおかたの検討がつきます。例えば、いちご、レタス、たまねぎ、にんにくなどは、涼しい海岸沿いの土地で生産されています。
野菜ではないですが、一番わかりやすい例が柑橘類です。涼しいのが好きなレモンは海岸沿いで、暑いのが好きなグレープフルーツは暑いインディオなどに栽培されていますし、オレンジはその中間に植えられています。もちろん、水はけとかの栽培条件は考慮に入れられることは確かです。
さて、秋植えで冬に収穫できる代表的なものに大根があります。種類を選べば、殆んど年中栽培が可能ですが、あるていど気候が安定している秋蒔きが、とう立ち(野菜がまだ充分成長しきっていないのに花が咲き出す現象)などの問題が少ないと思われます。ついでながら、とう立ちする原因は、急な生育温度の変化、栄養(肥料)や水分不足などがです。
大根ではたいした連作障害(毎年、または間をおいても、同じ科の野菜を作ること)はないので、同じ場所で作ってもまず大丈夫です。しかし、前に作った時に異常な状態が認められていれば、そこを避けることは賢明な選択です。
大根を作る時に一番問題になるのが、曲がることですが、その原因は土の中の固い障害物で、深く耕やされていない土、石ころ、木の根、固い土の塊、粗い元肥、粒の大きい化学肥料が原因です。それらをなくすには、種を蒔く前に充分深く、大根の根が伸びる長さより深く耕し、元肥は側に入れます。耕す時にピィートモスなどを入れて、土をふかふかにすると根は真っ直ぐ伸びますし、水分の保持もいいので良い大根ができます。
なお、プランターなどで作る場合は、ラディシュやカブなどが手軽にできるでしょう。。深めの鉢では短い大根が可能でしょう。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟会員の白澤まことさん。連盟主催の野菜セミナーで講師を務める。NTB「チャレンジ・ザ・ガーデニング」出演の経歴もあり。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。