後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第240回 偉そうな肩書きはいや!
2013-09-11
例の話、妻がやるなら川柳でしょう。「やってみたら」といったら「私なんかただの主婦だから」と後ろ向き。
「いいじゃないか」といったら「肩書きもないし」。
「名無しのゴンベーでいいんだよ」といったら「そんな悪ふざけできないわ」だって。
ここまでの話、本紙編集者Kさんに宛てた私のメールです。
「近くで取材があるので、(依頼の)雑誌を(お宅に)届けます」というKさんの電話。
コーヒータイムの席で「日刊サン『ポエムタウン』のゲスト選者になって」というKさんの提案に妻は渋っていました。
Kさんが辞したあと、夫婦のやりとりが冒頭の「例の話」に引き継がれていくのです。
肩書き論は続きます。
「お前さんの出た女子短大のOGということにしたらいいじゃないか」「恥ずかしくていや」。
「じゃあオレが連載を書いているエルネオスの米国西部支社次席というのはどうかな。仮の肩書きだ。エルネオスの社長(私の友人)に頼んでやるから」。
「ダメ、ダメ。偉そうだから」。「だけど、エルネオスの雑務や連絡はやってくれているし。無関係でもないと思うが」。
「いいえ、偉そうなのはダメ」。
「じゃあ、日米文化研究者というのはどうだ。時々そんな話をしているじゃないか」。
「比較文化?ぜんぜん研究してないし。やっぱりダメよ」。
「面倒くさいな、お前って女は」「そうよ。○○さんのように嘘をつくのはいや」(何と○○のところに実名が入る)。
「そうなのか・・・」。「誰でも知っていることよ」。「なら、どうすりゃいいんだ」。「恥かくだけだから、やっぱりダメ」。
このあと二、三押し問答、ついに私がいいました。「後藤英彦夫人というのはどうだ。これなら事実だし」。
「そうね、それならまあいいか。パパの名前におんぶに抱っこだけど」。
「よお~し。これで決まり。Kさんに訊いてみる」。
「このやりとり、『ぶっちゃけ放題』に書いて」というKさんのたっての依頼で書きました。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。