キム・ホンソンの三味一体
Vol31 苦しみの中に喜びあり
2014-03-28
ついに生まれました! 3480gと2720gという双子にしてはなかなか大きなサイズの男の子たちです。合計で6kgを超える二人をお腹に抱えていた母親には本当に敬意を表さずにはいられません。お腹が大きくてどの体勢でも楽に眠ることもできず、またひどい足のむくみと(双子妊娠によく見られる)蕁麻疹に苦しめられていました。男には到底理解できない重荷であり苦しみであったと思います。しかし、そこには苦しみだけでなく喜びもまたあったのだということを、二人の誕生後少しずつ気づくことができました。
振り返ると、双子が生まれる数ヶ月前から精神的な不安が急激に大きくなっていました。「一人でも大変だったのに、二人同時となると一体どうなるんだろう?」恥ずかしいことですが、大変だと具体的に想定していたのは、夜通し世話をしなければならないといったような、いわば「骨折りの作業」についてでした。やがて迎えた出産の瞬間、産声をあげながら生まれて来た二人を目の当たりにしたとき、心の底から感動をおぼえました。一人目に経験しているからどうってことないだろうと考えていた自分が恥ずかしいほどでした。
それから毎日オムツを換えて、ミルクを飲ませてげっぷをさせて、またオムツを換えて、の繰り返しを夜も昼もなく一緒に手伝っています(義理の母も来てくれています)。まるで双子たちが親に休む間を与えないようにと打ち合わしたかのような同時多発的(?)要求(「お乳ちょうだい!」「オムツ換えてくれないの?」)に振り回されつつ 「骨折りの作業」を続けていますが、実はそれだけではないのです。
深夜になり、満ち足りた双子たちがしばしの間スヤスヤと眠っているときなど、ヘトヘトになりながらも私たち夫婦はそれぞれ一人ずつ子供を抱えソファに腰掛けて「この子はあなたの性格と一緒ね」とか「その子は誰に似たんだろう?」などと笑ったり楽しく話したりすることがよくあります。
先日、「(聖書にあるように)大変さだけでなく喜びもちゃんと備えられているんだね」と家内と話をしていると、話し声に目を覚ました今月で3歳と8ヶ月になる娘が一人にさせられたことに腹を立てて「ママはやくきてー、パパはいらない」と、なんと僕が「一緒にいてあげようか」とオファーもしてない段階で拒否してきました。すぐには分からなかったのですが、ショックでした。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。