後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第284回 日本人の清潔好きと他を思う心
2014-07-22
サッカーW杯のコートジボワール戦で日本は敗れたのに、日本人サポーターは暴れ回ることもヤケになることもなく、周囲のゴミを拾って静かに退場しました。
サポーターの集まり『ウルトラス・ニッポン』の呼びかけによるゴミ拾いは、メデイアの称賛だけでなく、リオデジャネイロ州政府の目にとまり『模範的サポーター』として表彰されました。
負けたチームのサポーターはいずこも同じ、周囲を散らかし放題にして去るのが常です。
二年後に『五輪』を迎えるリオ当局が『生きた教本』とばかり日本人のマナーのよさに飛びついたものとみえます。
観光で日本を訪れた中国人のブログに『中国人は他人が迷惑をかけてこないかと身構えるのに、日本人は自分が他人の迷惑になっていないだろうかと心配している』とありました。
現代日本について新華網は
①エスカレーターの片側が通れるよう右側を空けている
②風邪を人にうつさないようマスクをかけている。
③街も家も道も公衆便所も飛び切りきれい。
④小学生は横断歩道を渡るときドライバーに礼をいう
⑤店に入ると『いらっしゃいませ』、離れるときは『ありがとうございました』をいう、
とも伝えています。
傲岸体質の中国人でさえ、日本人の美質を認めています。
江戸の鎖国時代は長崎の出島にオランダ人を住まわせました。
ケンペルはオランダ商館付き医師。一六九○年長崎・出島に赴任し九一、九二の両年、参勤交代に参加し徳川綱吉に謁見しました。
『日本誌』のなかで『日本人の清潔さは体や衣服、家、飲食物、容器などからも一目瞭然。
風呂に入って体を洗うのは週一回といった頻度でなく毎日熱い湯に入る』と書いています。
ケンペル以前の十五、六世紀に日本で布教活動をしていたザビエル、ヴァリニャーノらも著書やレポートで『清潔な日本人』について驚きをもって報告しています。
清潔好きや他を思う心は日本人のDNAにしかと根付いています。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。