今月の庭仕事
Lesson120 野菜作りの温度・低い温度について
2014-07-22
家庭菜園に関する温度について数回書きましたが、今回は低い温度についてお話しましょう。
一般的に温度というと、温かい、あるいは暑い温度に注意しがちですが、低い温度または涼しい環境も非常に大事です。我々の住んでる南カリフォルニアでは、平均気温、太陽光線の強さ、たまに吹く風の強弱、湿度の高さなどにさまざまな変化が見られます。
すべての地域にキチンと対応する方程式はありません。それぞれの地域にあったやり方を試行錯誤を繰り返しながら見つけ出さねばなりません。これらの地域別による要素は、そのまま自分の菜園でも当てはまることです。自分の敷地内でもいろいろな環境があり、例えば、西向きのブロック塀の近くと北側の木陰では、その違いは歴然です。
海岸沿いの地域では必要ないかもしれませんが、少し海から離れると昼間は暑くなる地域もあります。そのような場所では、夏になると気温が野菜の適当な生育温度を超す場合が見られます。もちろん作っている野菜の種類にもよりますが、少し温度を下げる、または涼しくした方がいい場合もあります。
手っ取り早いのはネットをかけることです。この時に大事なことは野菜とネットの間を風が通るような間隔を開けることです。この二つが近すぎるとその間に温かい空気がたまることがあり、逆効果です。
もう一つの効果的な方法は、根元に木の葉や藁などの粗いものを厚く被せることです。「粗くて厚い」ということに徹底してください。いわゆるマルチですが、これの効果は根を涼しい温度に保ってくれ、それと同時に水分の蒸発も抑えてくれます。
では、かける水について話しましょう。
真夏の本当に暑い日に水をかけると、かけた水が蒸発する前にお湯になって焼けることがあります。大きな葉っぱで水がたまりやすい里芋、さつまいもなどでよく見られる現象です。夕方など、焼ける可能性がない場合ならいいですが、やり過ぎないように注意しましょう。
人間と同じで、暑すぎると持ってるエネルギーを呼吸作用などに使い切ってしまい、生長過程は止まってしまいます。そうならないように暑い時の栽培方法なども考えながら前進してください。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。