今月の庭仕事
Lesson 121「水やり」について
2014-08-20
暑い日が続きますが、暑さに弱いきゅうりは大丈夫ですか?きゅうりは、一度ダメージ(水不足や地中温度の上昇)を受けると、回復に時間がかかります。きゅうりは根が浅いので追肥をしましょう。手をかけてやれば応えてくれます。
水をかける時はホースから勢いよく土を跳ね上げるように撒くのではなく、小さな穴がいっぱい開いたノズルを使って、やさしく撒いてください。土が葉に付くと、いろいろな菌が進入して病気の引きがねになります。野菜を植える前の土作りをちゃんとやっていれば、水は均一にしみ込んでいくはずです。ドリップイリゲーションを使用している方はドリップの位置、ちゃんとルーツゾーンまで水がしみこんでいるかを、時々、確認することをお忘れなく。
ポットで栽培している方は、当然のごとく、ポットの土は新しいポッティングソイルに交換してから植えていると思うので、水の浸透については問題はないでしょう。ポッティングソイルを新しいのに交換すると簡単に書きましたが、ポットの大きさや数によりかなりの値段になります。どのポッティングソイルにするか? 何を植えるのか? 肥料が混入されていた方がいいのか? モイスチャーコントロール機能が必要か? 高額なポッティングソイルだから良く育ち、おいしいものができるとは限りません。育てる側の気合次第です。予算と相談して決めましょう。
同じポットに長期間植えていて、土を入れ替えることができないプラントについては、夏冬問わず注意が必要です。水を注いで底から水がすぐに流れ出してくれば、流し水となって塩分濃度を下げ、ポットの中の空気を入れ替えてくれます。乾燥し過ぎてしまった土は水が浸み込みにくくなって、土とポットの間の隙間から底へ流れ出している場合もあります。ちゃんと土に浸透して底から出てくるのかを確認しましょう。
ポットが小さい場合は、ポットごと水に浸します。しばらくすると泡が出てきて水の浸透が始まります。植えたプラントに害虫がいる場合、プラントまで浸せば、害虫は呼吸できないのでダメージを与えることができます。しかし、頻繁に長時間浸すと、プラント自体に被害が及ぶ恐れがあるので気をつけましょう。底から流れ出してきた水がソーサーに溜まったままにしておくとポットの下部が、水腐れする恐れがあるので、水を必要としている所へ撒いてください。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟メンバーの新垣安徳さん。自分の失敗例や成功例など豊富な経験を元にコラムを執筆。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。