後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第292回 目くるめく通信界の商品革命
2014-09-17
目くるめく通信界の商品革命。ついに『匂い』の送受信の実用化が目前に迫っています。
G・ベルが電話を発明し初めて『人の声』の送受信に成功したのは一八七六年のこと。
あれから百三十八年、現代人は『匂い』を送受信できるOPHONEの実用化に漕ぎつけつつあります。
ハーバード大学のD・エドワード博士によると、OPHONEの仕組みは次のとおりです。
『匂い』のメニューを作成しOCHIPS内に内臓、そのチップを格納した端末のボタンに触れると、熱によって『匂い』が噴射される。これを冷却すると『匂い』をその場に留まらせることもできる。
OPHONEの利用者は好みの『匂い』を調合、それをメッセージとして送信すると受けた側の末端で『匂い』を再生できる。調合できる『匂い』は最大三百六十五種類におよぶ。
『嗅覚ソーシャル・ネットワーク』用の無料アプリを使うと、通常の携帯電話で、テキストや電話メールの形で『匂い』のメッセージを送信できるとのこと。
『匂い』の送受信を手にする次のヒーロー、スティーブ・ジョブスは一体、誰なのでしょう。
ハーバード大学のD・エドワード博士でしょうか。『匂い』研究の先導者、ミックスト・リアリテイー・ラボのエイドリアン・チョック博士でしょうか・・。
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ここで思い出されるのがG・ベルとI・グレイの電話特許レース。一八七六年二月十四日、ベルは完成した電話機の特許を申請、ベルに遅れること二時間後、I・グレイも電話機の特許出願をしました。
先に申請した者を優先する先願主義の軍配で、グレイはわが身の不運を嘆いたが、後にテレオトグラフを発明、ファックスの父と仰がれました。
実はエディソンもベルに先立つ一ヵ月前、電話の特許申請をしたが、書類の不備で不受理になっていました。
ベルの功績は電話のAT&T、エディソンの創意は電信のウエスタンユニオンとして現代の通信レースを走っています。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。