今月の庭仕事
Lesson 124 9月7日の「野菜セミナー」での参加者からの質問への答え
2014-10-01
今回は、9月7日に南加庭園業連盟で開催した野菜セミナーの中で、参加者からいただいた質問の2つについて焦点を絞り、お話します。
Q1 種を蒔いたけれど、出てきた芽の数が少ないのは、何故?
A1 蒔いた種の古さにあります。
さて、どうしてこのような判断になるのでしょうか。家庭菜園の場合、種を蒔いた畝の長さは短いので、水もだいたい平均に撒くことができるし、日照条件や温度もほぼ同じ。土のタイプも同じとなると、発芽にムラがあるのは種しかありません。
南加で田舎の農地をドライブしている時によく見る光景ですが、大きな畑に野菜がムラなく綺麗に育ってるのを見かけます。どうしてあんなに立派に育つかというと、一粒、一粒の種を取り巻くいろいろな条件が同様ですから、種も同様に反応します。
例えば、先に触れた条件を照らし合わせてみるとよく分かります。大きな畑で野菜を栽培する時は、現在は衛星からの信号を、搭載されてる機械を使ってトラクターに送り、完全な水平な畑を作ることができます。よって、散水時には低い所に流れず、平均に水が土に浸透します。肥料を撒く時も機械でするのでムラができず、太陽も平均によく当たる場所です。もちろん、新しい種を使ってるのは言を待たないでしょう。
不揃いの発芽を避けるためには、袋に入った種を買う時に、書かれている種の採取年月を確認し、3年くらい経ってるものは買わない方が賢明です。種にもよりますが、発芽率は年が経つにつれ落ちていきます。もし自分の菜園から取ったものであれば、しっかり年月日を書いておきましょう。
Q2 果物の実が、生育途中で落ちてしまうのは、何故?
A2 これはいくつかの要因があるので複雑で、実際に現場を見ないと簡単には答えられないのです。しかし、根本の問題はその果物の木が ' 神様 ' の定められた条件を満たしているかどうかです。その中には水や肥料をやり過ぎていないかどうか、その果物にあった土や気候条件の所で育てているかなどです。ここ南加では、その果物の遠い生まれ故郷から引っ張ってきているのですから、それなりの注意と愛情を注いでください。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟会員の白澤まことさん。連盟主催の野菜セミナーで講師を務める。NTB「チャレンジ・ザ・ガーデニング」出演の経歴もあり。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。