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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第317回 新知事とミス美人=佐賀県人会

2015-03-19

『ただ今、ご紹介に預かった佐賀県知事の山口祥義でございます』。長身の美男子だ。
リトル東京のホテル、南加佐賀県人会創立一一○周年記念式典の席上。
山口知事に「(逆境の中)よく勝てましたね」と挨拶した。
昨年十二月の佐賀県知事選で、前武雄市長、樋渡啓祐氏との保守対決を制したばかりだ。
自公推薦の樋渡氏有利の前評判だった。
武雄市長時代に地元医師会の反発を押し切り、市民病院を民間に委譲、改革派イメージを前面に押し出していた。
保守系無所属の山口氏にはJAさが、佐賀市長、多久市長、自民の県議らが支援に回った。
保守の基盤は農協派と政権派に分裂した。約四万票の差をつけ山口氏が圧勝した。
中央主導と樋渡氏に対する反発を融和路線で支持につなげた格好だ。
 山口氏の前途には難問が待っている。
玄海原発一号機の廃炉は決まったが、自衛隊オスプレイの佐賀空港配備の諾否について大英断をしなければならない。

会場に華を添えたのは二○一二年ミスインターナショナルの吉松育美さん。佐賀県鳥栖市の出身で、ハリウッドで国際女優を目指している。
『御用の向きはこちらへ』。微笑みながらマネジャーのマット・テイラーさんを紹介した。
体形で優れる欧米人に勝つにはどうするか。自分の得意をアピールするしか勝ち目はないと思い、何よりスピーチに磨きをかけたという。
ミスコンは美貌と共にプレゼンを重視している。身長一七○センチ、吉松嬢の挑戦だった。
情理備えた彼女のスピーチが審査員の胸に熱く響いたことだろう。

訪米中の佐賀県海外使節団五期生の一行十人が記念式典に参加した。一行は佐賀県出身の大学生と高校生から成っている。
将来の抱負を一人ひとり語った。『教科書に載るような人物になりたい』、『外交官になって国のために働きたい』。
どよめきと拍手が会場を包んだ。翌日、わたしは彼らと応答の二時間半を過ごした。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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