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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第318回 盛り沢山の映画「和食ドリーム」

2015-03-25

誰が付けたのだろう。日本食商社、共同貿易の金井紀年会長を『和食の伝道師』と呼ぶ。
一九六四年に來米して以降、和食の普及に献身してきた人だ。
顧問ハリー・ウルフ氏の助言で握り寿司に目を付け、リトル東京の「川福レストラン」に寿司バーを開かせた六四年から米国の和食の普及活動が事実上、始まった。
UTB制作、すすきじゅんいち監督のドキュメンタリー映画『WA-SHOKU----Beyond Sushi、邦題・和食ドリーム』は金井氏ら和食普及に関わった日本と海外関係者のインタビューを編集したものだ。
四月十日に日米で封切られる。
リトル東京の「試写会」を覗いてみた。菊之井主人の村田吉弘氏、銀座久兵衛之主人の今田景久氏らが和食の常道を披露していた。
大吟醸酒で定評ある「梵」製造元の加藤団秀代表がこの日のためにわざわざ來米していた。
ジョエル・ロブションやデイビッド・ブーレーら世界的に知られるシェフも出演していた。
米国の和食の顔として松久オーナーの松久信幸氏、勝也レストランオーナーの上地勝也氏が料理への薀蓄を語っていた。
「日本食を知らない者が安易に営業するので困る」と全米日系レストラン協会の波多野勲会長は指摘した。
元・米国森永乳業社長の雲田康夫氏は「豆腐をシェイクにする発想は自分になかった。客に教わった」と述懐した。
寿司学校を経営するアンデイ・増田氏は「生徒は米国人ばかりじゃない。世界中からやってくる」と寿司人気を報告していた。

金井氏が食品を職業にしたのにはわけがある。
飢えと病で十六万の将兵が戦死したインパール作戦に従軍、残酷な戦友の死を間近で見た。食の重要さを痛感した。
シェフや関係者のこだわりをいっぱい詰め込んだ『和食百科』ともいえる映画になった。
制作費に三千万円余。LA、NY、オースチン、シアトル、ポートランド、東京、大阪、京都、福井と三ヵ月の撮影は広範囲に及んだ。

 


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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