キム・ホンソンの三味一体
Vol45 家族のためのバケーション
2015-05-28
バケーションから帰って来ました。今年はなんと4歳の娘と1歳の双子ボーイズの3人を連れての日本行きでした。一番心配していたのは双子が長時間の飛行機移動に耐えられるかどうか、厳密には我々夫婦が、双子が他の乗客に迷惑にならないよう対処できるかどうかでした。というのも上の娘がまだ1歳の時、日本行きの夜行便で泣き止まない娘を抱いてトイレの前の通路で一晩中立ってあやしたという、苦い経験があったからです。しかし今回は行きも帰りも双子は抱っこひもの中で比較的よく寝てくれて、娘も今ではすっかり成長してキッズ用機内食を堪能し好きなアニメを楽しんでいました。
しかし、家内の実家で迎えた2日目の朝。飛行機移動をクリアした達成感も束の間、到着後の方が思ったよりずっと大変だということに早速気づくのでした。真実は、このバケーションは少なくとも私達夫婦のためのものではないということでした。普段は双子達を保育園に預けて働いている私達にとって、「休日の方が子供達の世話で大変」というごく当たり前な事実を元に考えれば、毎日が休日であるということはその分さらに大変だということになります。ではバケーションは子供達のためかといえば、もちろん楽しい場所に連れて行ってもらえる点では当てはまりますが、普段も保育園や幼稚園で毎日遊んでいます。むしろこのバケーションは保育園の方々のものであると言えそうです。手のかかる二人のやんちゃボーイズが保育園に来ないうえに料金はいつも通り支払われる、なんてステキなバケーションでしょう。一方、老後を満喫しているじいじとばあばに何週間も孫達の世話でご苦労をおかけしてしまい、とても申し訳ない気持ちです。
先日の朝、時差ぼけで一晩中何度も起きてしまう双子達の世話でふらふらになりながら娘の幼稚園の支度をしていました。すると娘が急に思い出したかのように「にほんたのしかったね。じいじ、ばあばとおばさん(家内の妹)だいすき。またみんなでいきたいね。」
娘が目を輝かせながら話しているのを聞いてなんだか私も嬉しくなりました。パパやママ以外にもいつでも甘えられる家族がいることを知ったこと、そしてそこで本当に楽しんだこと、それだけでも親として本当に生き甲斐を感じることが出来ました。次回の日本行きも頑張りたいと思います。おそらく最低2、3年はないと思いますが。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。