後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第326回 政界の風雲児・橋下徹!
2015-05-21
日本の損失だ。
大阪都構想の是非を問う住民投票に敗れた橋下徹市長が『政界から身を引く』といっている。
本心?虚勢?『維新』、『自民』、『一般民衆』が放っておくだろうか。
政界の風雲児だけにおめおめ引退させるのは何とも惜しい。
きっぱりいった。『僕みたいな政治家はワンポイント・リリーフ。権力者は使い捨てがいい』。
橋下構想に賛成したのは六九万四八四四人、反対したのが七○万五五八三人、投票率は六六・八三%だった。
有効投票の過半数七○万○二一四票を超えたので、彼は住民投票の敗退を受け入れた。
橋下は二重行政(大阪府と大阪市)のムダ、税金のムダ遣いの是正を軸に都構想をぶち上げた。
おまけに彼は弁護士で、能弁だった。右翼、左翼、手当たり次第にやっつけた。
ナタの切れ味と若さに溢れていた。
気に食わない学者らを実名を挙げて論破した。
著名学者の山口二郎、中島岳志、浜矩子、内田樹、香山リカ、高村薫、藤井聡就らを『机上の空論』と切り捨てた。
巨人ファンだったが、大阪を愛する『六甲おろし』の〝歌い手″だった。
『六甲おろしに颯爽と 蒼天かける日輪の 青春の覇気うるわしく
輝く我が名ぞ 阪神タイガース。
闘志はつらつ立つや今 熱血既に敵をつく 獣王の意気高らかに 無敵の我らぞ 阪神タイガース』。
住民投票の当選基準は有効投票の過半数だ。だが勝ちを過半数にすれば一票差の勝利もある。民主主義の理想には遠い。
少なくとも有効投票の一%以上の得票差を勝ちとすべきではないか。
本選の票差は一万○七四一だった。有効投票一%(一万四○○四票)より三二五三票少ない。
一%以上の得票差を勝ちと決めていたら、と残念に思う。
橋下が早々、引退を表明しなくてすむし冷却期間をおいて人々が再投票に臨めるし・・。
引き続き風雲児の大なる活劇見たさにこの願望を読者に押し付ける結果になってしまった。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。