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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第329回 ここ二十年以内に消える八業種

2015-06-10

 「風が吹けば桶屋がもうかる」という。
 西洋風・消防隊が組織されると江戸の火消しがいらなくなる。
 ちょんまげが禁止されるとまげ屋が失業、理髪店とパーマ屋(美容院の前身)が登場する。
路面電車が通ると駕籠かきも馬車も人力車もいなくなり、マイカー・ブームで当の路面電車までいらなくなる。
時代に合った仕事が生まれ、合わない仕事は消えていく。

未来技術を競う今の時代。危険きわまる核燃料デブリの動画撮影を、水陸両用ロボットがやってのける。
出前仕事をドローンが担い、空からの盗撮が社会問題化する。
十~二十年以内にロボットに取って代わられる仕事が少なくとも八業種あるという。ウエッブ・メデイアの創業者エイミー・ウエッブ氏がLA講演でそう予言した。
同氏の挙げた八業種は①料金徴収係とレジ係 ②宣伝担当 ③顧客サービス係 ④工場労働者 ⑤金融仲介者 ⑥記者 ⑦弁護士 ⑧電話オペレーター・・。
ピットコインで使用されているコンピュータープログラムのブロックチェーン。
ブロックチェーンで取引を自動処理し完璧なデジタル記録を作成できる。金融、保険、住宅ローンの業界で仲介を担う職種が不要になるという。
顧客行動を調べどんな宣伝が最も効果的かを見極める技術が生まれてくる。広告会社の中核部、クリエーテイブチームもいらなくなる。

二十年以内に消えていく業種に「記者」と「弁護士」が入っていることに驚いてしまった。
私が選んだ仕事が「記者」で、志と実態の乖離に挑戦を諦めた仕事が「弁護士」だったからだ。
ウエッブ氏はニューズウイーク誌とウオール・ストリート・ジャーナル紙の元記者。
いずれニュース記事を作成してウエブサイトに掲載できる技術が登場すると予想している。
AP通信では既にロボット記者が四半期ごとに数千本もの記事を作成しているという。
時代を見極める目と耳が人生の浮沈を決める。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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jjgoto@sbcglobal.net

後藤さんのブログ http://blogs.yahoo.co.jp/jajala816




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