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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第333回 引き篭りに入った日本人! 

2015-07-09

日本人は今や〝貝〟だ。
政府は出入り自由の国作りをしているのに、民衆は外を見ず引き篭りに入っているからだ。
その傾向はいよいよ高まっている。
「ノービザで入国できる国ランキング」(百七十四カ国を対象)によると、日本は百七十二カ国と協定を結び、ビザなし観光を勧めている。
フランス、イタリア、オランダなどと共に,観光自由度の世界三位だ。
全百七十四カ国にノービザ観光を認める一位には、フィンランド、ドイツ、スウエーデン、米国、英国の五カ国がいる。
百七十三カ国にノービザで観光できる二位には、カナダとデンマーク。
ノービザ観光は治安に優れ信用できる国、という証明だ。
他方、国民の進取の気象はビザ(査証)を所持する民衆の数で判断できるという。
外国に関心をもつ国民は査証を所持しているからだ。好例はカナダ七○%、英国六○%だ。
主要国で日本は最下位の二四%、戦場アフガン二八%より低くこの五年で二%も減っている。
日本人の四人中三人以上が査証をもっていないことになる。
日本の所持率二四%、米国の所持率三○%は世界の水準を大きく下回っている。
東北三県は青森八・八六%、岩手一○%、秋田一○・二七%と、とりわけ内向きだ。
ベスト3の東京三七・一四%、神奈川三二・九○%、千葉二八・七六%にしても国際水準には遠く及ばない。
日本人の所持率二四%は深刻な引き籠りの表れだが、米国人の三○%には別の理由がある。
黙っていても資金、人材とも外国から流入する中心に米国はいる。IT開発の頭脳にも恵まれ、外国に目を向ける必要がないのだ。
一般的に南部、中西部は低率で、ミシシッピなどは二○%以下だ。
六○%超のニュージャージー、カリフォルニア、ニューヨークの人々が欧州圏などに目を向け米国人の外国への無関心を補っている。
貿易立国、無資源の日本がもの・人の集結する米国の真似をしていたら、島国常識に凝り固まるだけで、いっそう孤立化を深めることになる。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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後藤さんのブログ http://blogs.yahoo.co.jp/jajala816




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