今月の庭仕事
Lesson 147 連日の暑さで野菜もバテる!
2015-09-02
暑い、とにかく暑い!日中は外で仕事してるので、この1~2週間は水をガブガブ飲みながら、時にはホースからの水で頭を冷やしながら、仕事に励み疲れました。しかし疲れているのは人間だけではありません。植物も同じです。葉を下にさげて「水が欲しい!」と知らせてきます。気付いてあげましょう。しかし残念ながら散水制限があるので、庭全体にスプリンクラーで散水するわけにもいかず、とりあえず水不足の兆候を示している植物だけにでも、じょうろを使って奥深く入っていくように、水をあげるよう心がけてください。
植物は強い日差しを受けると温度の上昇を防ぐために、吸収した水分を蒸発させて温度を調節しています。見方を変えれば、温度の調節をするために、蒸発させる水分が少量ですむ植物ほど、強い日差しや乾燥に強い植物ということでしょう。もちろん根が深いことも重要な要素です。
まず最初に思いつくのがサボテンで、次に肉厚の葉を持つアイスプラントでしょうか。葉が厚いものは中に水をためることができるためと容易に想像できます。次は、葉が小さい・細い植物です。さてどんな植物を想像しますか?松の葉を思い浮かべた方も多いでしょう。ジュニパーの類も同じ針葉樹の仲間で、イタリアンサイプレスも見てみると、葉がジュニパーに似ています。
同じサイズのポット・コンテナ(5ガロン/15ガロン)に、針葉樹と広葉樹を植えて同じ生育条件下(同じ日当たり、少なめの同じ量の水)で育てると、最初に水不足に陥るのは広葉樹です。このことからも水不足に対処する最善の方法は、葉からの水分の蒸発を低く抑えることができる植物を選択することでしょう。
先日、友人がラスべガスに住んでいる人から相談を受けました。「連日100Fを超える日が続いて、夏野菜の調子が良くない。どうしたら良いか?」水はきちんとあげているそうです。
午後の強烈な直射日光をまともに受けたら(地面と野菜両方)、植物からの水分の蒸発は激しくなり、地中温度の上昇により水分は飛散し、根は傷みます。地中の水分の飛散と地中温度の上昇を防ぐために、地面にバークや藁などを敷き詰め、夏野菜の西側にシェイドスクリーンを設置することを提案しました。散水制限の折、散水時間の調節以外の方法も考えましょう。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟・購買部会長の新垣安徳さん。「今月の庭仕事」の18回目から、自分の経験を元にコラムを書いていて、失敗&成功例まで経験豊富!
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。