今月の庭仕事
Lesson 168
2016-07-27
ここ2週間ほど暑い日が続きましたが、芝生、一年花、小木、野菜は大丈夫ですか? 水が撒けないから、しょうがないと諦めてませんか?
私の住んでいる市は水が撒けるのは週2回、火曜日と土曜日と決められています。日没から日の出までの間が散水の時間帯です。家の東側は日没前ですが午後遅くには日陰になっているので散水を始めます。火曜日は深水しないと、水木金の3日間、湿り気を保つことができません。土曜日は土に湿り気が残っていれば、普通でいいと思います。
自分で書いて言うのもおかしな話ですが、「深水だけで湿り気を3日間保つ」というのは少々無理を感じませんか? 90〜100度の熱気と強烈な直射日光は容赦なく地表面から水分を奪い取ります。ポットは熱せられると内側のポットと接している土の部分は乾燥して、隙間ができてしまいます。こうなると、ガーデンホースで一気に大量の水を注いでも隙間から流れ出てしまうので、ポットが小さい場合は、ポットごと水の中に短時間つけて隙間を解消してしまいましょう。
ポットが大きい場合はポットの中に水がちゃんと浸み込んでいくようなやり方で水をやってください。ポットに直接日光が当たらないように遮蔽物を巻き付けると、ポット内の温度の上昇を抑えることができるでしょう。
以前も書きましたが、夏に突入して気温が上がり、現実問題として目の前に萎れた植物があふれだすと、真剣に対処方を考えるのではないかと思い、再度書きます。せっかく湿らせた地面も直接日光があたると乾燥するのが早いので、先ほどのポットと同様に地表面に遮蔽物を置いてください。水は通過するけれど、日光は遮断するような材料を使用してください。
私のカスタマーの話ですが、私の助言を受け入れてくれて、庭全体にバークを敷き詰めてくれました。カスタマーが「どうだ、これでいいか?」と聞いきたので、「敷き詰めたバークは水の発散・蒸発を抑えるが、まだ薄すぎる。厚さが足りない」と正直に私の感想を伝えました。薄いと直射日光によって熱くなったバークの熱が地面に伝わってしまいます。厚いと上部のバークの熱が地面に届きにくくなり、結果として水分の発散を抑えることができるわけです。いい副作用として、雑草の発芽防止を挙げることができます。日光を遮断するので、発芽した雑草は光合成ができず、成長しません。
読者の皆さんも、ぜひ試してみてください。厚さは2インチを目安にしてください。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟の新垣安徳さん。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。