後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第363回 地方創生と地方・国立大学 の関係
2016-03-17
日本にも元気者がいるなと思った。
LAを訪ねた三重大学副学長、西村訓弘教授(大学院生命医科学)と話していると、地方の元気をもらった気がした。
西村教授は「東京中心、官僚中心じゃダメ」と言った。
「インターネットの時代。地方創生や地域格差の是正はできる」と頭髪を振り乱し力説した。
筑波大学を卒業、神戸製鋼等を経て三重大学医学部特任教授に就任、産学連携代表としてイノベーションコーディネータ賞等を受賞した。
抗腫瘍、抗ウイルス、肥満抑制に効く青ノリの実用化やゼブラフィッシュによる食品の機能性についても研究中という。
三重県活性化に鈴木英敏県知事が大いに寄与していると西村教授は言う。
五月に開かれる伊勢志摩サミット(先進国首脳会議)の場所を安倍首相に売り込んだのが他ならぬ鈴木知事だった。
経産省出身、四十一歳。知事二期目にかけている。サミットによる伊勢志摩の名前が観光地として記憶され、世界ブランドとなる絶好のチャンスだ。
観光資源はほかにもある。天照大御神を祀った伊勢神宮だ。
皇室と民族信仰の発祥地・神宮をローマ法王庁級の信仰シンボルとして売り出すことも可能だ。
ニンジャの里、伊賀も背後に控えている。
アニメ、漫画から出てきたニンジャはスーパーマンとも違う機敏さ、神秘さを備え、ヤング・ゼネレーションのヒーローとして超人気だ。
TBSの仕掛けた大型スポーツバラエテイー番組「サスケ」の世界展開やNBCテレビの「ニンジャ・ウオーリア」の全米展開はテレビ史上まれに見る成功を収めている。
伊賀のニンジャの里をデイズニーランド化したらきっと世界的人気を集めるのではないか。
西村教授と話してしかと思ったことがある。
国だ、地方自治体だと縄張りを争う時代ではない。各府県には国立大学が必ず一校ある。
宝の持ち腐れは税金の無駄遣いと同じことだ。
地方の国立大学をシンクタンクとして活用、地方の活性化を促す道筋を制度化すべきだ。
三重によい例がある。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。