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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第371回 LAに震度5以上2年以内に

2016-04-21

 日本もLAも危険がいっぱい。
日本は地震、津波、洪水、季節風などの危険と隣合わせだ。
スイス保険会社の「最も危険な都市調べ」によると、世界六百十六都市で一番危険なのは東京横浜、四位大阪神戸、六位名古屋。
九位がLAで、全米大都市中唯一のトップ一〇入り。
 米地質調査所は昨年三月、今後三十年以内にマグニチュード8以上の巨大地震がカリフォルニア州で発生する確率を、これまでの四・七%から七%に引き上げている。
複数の断層が同時に活発化、地震を誘発するかもしれないからだ。
一九九四年のノースリッジ地震と同じ規模マグニチュード六・七が、カリフォルニア州を近く襲う確率は九九%、LAを含む南カリフォルニアを襲う確率は九三%という。
パサデナのNASA研は米地質調査所の予測を「甘い」とみている。
LAから半径一○○㌔圏内で震度5以上が二年以内に発生する可能性は九九・九%と予測。
カリフォルニア州に三百を超える断層があるが、州の中央部からメキシコ国境付近のソルトン湖へ走るサンアンドレアス断層で過去三世紀にわたり地震の痕跡がない。
同断層がいつ活動するか、その時と規模が学者の関心事になっている。

地球の陸面積の四百分の一に過ぎない日本に、地球上の地震一○分の一が集中している。
火の国(熊本)に発した巨大地震はマグニチュード六・五から七・三に余震の帯を広げている。
関東まで延びる中央構造線断層がどこかで動けば南海トラフの巨大地震を引き起こす可能性も十分ある。
さらに火山と地震は連動するという学説もある。
マンチェスター大学(英国)のアルバート・ザイストラ教授の研究はとりわけ示唆に富む。
教授の「危険火山ランキング」によると、一位硫黄島(東京都小笠原村)、四位熊本・阿蘇山で、二位アポヤケ山(ニカラグア)、三位フレグレイ(イタリア)の順だ。
阿蘇山の揺動が中規模地震を誘発し、日本を縦断する火山帯に沿って北上する可能性もある。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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