Los Angelesの顔
vol. 8 Dr.有田治生さん
2016-07-29
ペインクリニック科専門医
●痛みのある患者さんと接する時の心がけは?
誰でも自分がよく分からないものは怖いですよね。痛みも同じで、まず 痛みとはどういうことなのか、そして痛みの原因をきちんと説明します。実は痛みが脳に伝わるのではなくて、痛みが信号に変換され、脳に伝わります。電話も同じで声が電気信号に変換されますよね。私の専門は、その痛みという信号を少なくする仕事です。どのような治療をするのかきちんと説明すると、患者さんは自分で理解することができ、安心につながります。
●有田先生の治療方法は、体に負担がなるべくかからない方法だそうですね。
手術したけれど軽快しなかった、またはすぐ痛みが再発した患者さんをたくさん見てきたので、なるべく大きな手術は避けて、体に優しい、侵襲の少ない治療をした方がより良いと感じました。
痛みには閾値(いきち=人が痛みを痛みと感じる強さ)というものがあって人によって違います。つまり痛みにとても敏感な人や逆に敏感でない人がいます。
私がしている治療は痛みの原因箇所に直接働きかけて、痛みを調整して治療するものです。最近では、ペインクリニックでの治療をまず手術の前に行うことが一般的になってきています。
●独立してからの変化は?
教育機関である大学病院での診療と異なり、全てを自分で行えるので、より細かいケアができるようになりました。自分の経験を生かして、なるべく日米の良い点を組み合わせた診療を目指しています。
治療室
【Dr. 有田info】
日米で医師としてトレーニングを受け、2015年までUCLA付属病院準教授
1408 Crenshaw Blvd, Torrance CA 90501
www.painmedicinemd.com
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。