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コラム

キム・ホンソンの三味一体
vol68 我が家のバレンタインデー

2017-02-23

 今年になって、バレンタインデーに対してようやく自分の認識を少し変えることができました。今までは「日本や韓国ではバレンタインデーに女性が男性にチョコレートをあげる。アメリカでは逆に男性が女性に何かを贈って愛情を表現する日になっているけど、だからといって自分もそれに合わせようと思わない」というスタンスでいました。しかし、アメリカでの生活が十分過ぎるほど長くなって来たからでしょうか。今年のバレンタインデーは子育てで苦労をかけている家内への感謝を込めてサプライズしようと決めました。一人で実行するのは照れるので、今月で6歳と7ヶ月になる娘を巻き込んでのオペレーションとなりました。バレンタインデー当日、まず娘に学校でママへのバレンタインデーカードとテーブルに飾るデコレーションを作ってくれるように頼みました。
 
 その日の午後、仕事を早く切り上げ、前の晩にネットで見つけた「オーブンで焼かないチーズケーキ」のレシピに必要な食材と赤いバラを1ダース購入しました。アフタースクールから早めに娘をピックアップし、二人でバラを花瓶にさしたり、チーズケーキをイチゴでハート型にデコレーションしたり、テーブルをバレンタインデーのデコレーションで飾ったりしました。いよいよガラージの開く音がしてママが双子ボーイズと一緒に家の中に入って来ました。
 
 ……こんなに喜んでくれるのならもっと早く、もっとたくさんやってあげたら良かったと思いました。他にもそれまでの自分の中の固定観念のような、つまらない意地のようなものにとらわれて相手への気持ちの表現に乏しかったことがたくさんあるのだろうと思わされました。夕食が終わって娘と昔の家族写真をみていたら「写真のパパより今のパパがすき」と言ってくれました。最近生やしはじめたヒゲが僕に似合うという褒め言葉だったようです。このバレンタインデーサプライズを通して娘もまた自分の気持ちを素直に表現することを学んでくれたのかも知れないと思ったら嬉しくなりました。それにしても、それまで誰からもヒゲに関するコメントがなかったので、きっと不評なのだろうと思っていたところ、本当に嬉しい言葉でした。言葉で表現するってやはり大事ですね。でも調子に乗って(仙人のように)伸ばし過ぎることはないように十二分に気をつけていきたいと思います。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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キム・ホンソン

牧師、コラムニスト、元ソーシャルワーカー、日本人の奥さんと3人の子供達に励まされ頑張る父親。韓国ソウル生まれ。中学2年生の時に宣教師であった両親と共に来日。関西学院大学神学部卒業後、兵役のため帰国。その後、ケンタッキー州立大学の大学院に留学し、1999年からロサンゼルスのリトル東京サービスセンターでソーシャルワーカーとして働く。現在、性的マイノリティーをはじめすべての違いを持つ人々のための教会、聖霊の実ルーテル教会 (Torrance) と復活ルーテル教会日本語ミニストリー(OC, Huntington Beach)を兼牧中。

「このコラムへの感想や質問はこちらへ → khs1126@gmail.com
礼拝:日曜日午前10時(ハンティントンビーチ)、日曜日午後2時(トーランス)
お問い合わせ:携帯 (310) 339-9635」




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