キム・ホンソンの三味一体
vol77 父の日万歳!
2017-06-29
今年の父の日は、僕にとって今までで一番嬉しい父の日でした。正直に言いますと、それまで母の日に比べて父の日には自分の中に少し否定的だった部分があったように思います。
母の日の場合、その由来はウェストバージニア州ウェブスター村で長い間教会学校の教師を勤めたジャーヴィス夫人という人が、生徒達をとても愛し、生徒達から尊敬され母のように慕われたところから始まります。そのジャーヴィス夫人が亡くなり、その追悼式の時(1908年)に夫人の娘アンナ・ジャーヴィス嬢は、キリストの信仰から来る愛をもって献身的に奉仕した亡き母を偲ぶ心で、一箱のカーネーションを墓前に捧げました。その後、アンナ・ジャーヴィス嬢は献身的な愛で子を愛するすべての母を讃え感謝する「母の日」の制定を呼びかけ、1914年ウィルソン大統領によって公認され、5月の第2日曜日が母の日として制定されました。
それに対して父の日の由来は、アメリカのワシントン州に住むジョン・ブルース・ドット婦人の提唱によるものでした。彼女の父ウィリアム・ジャクソン・
スマートは妻に先立たれ、ドット婦人ら6人の兄弟を男手一つで育てあげました。そんな父に育てられた彼女は「母の日」の存在を知り、父に感謝する日も必要であると、6月の第三日曜日を父の日として制定することを提唱、1972年ついにアメリカで正式な祝日となりました。
要するに、母の日もあるのだから父の日も必要だとした提唱の動機をたまたま知って、母の日のついでに出来た父の日の存在が、真実で献身的な母性愛を象徴する母の日を少し薄めてしまっていると自分勝手に考えていました。これには私自身が父親の愛情をあまり知らずに育ったことが関係しているのだろうと思います。しかし、父親業も7年目となれば、子供達がデイケアや小学校で作って持って来てくれる父の日のカードの絵やメッセージを素直に喜べるようになるものですね。特に今年は、家内からもらったカードをそっと本の中に挟んで一人部屋に入り何度も読み返しました。「父の日おめでとう〜。もうお父さんも7年目になりますね。3人と楽しく遊んでいるところを見ながら、私もあなたがパパだったらなぁと思ったりします(笑)。これからもとなりで心配したり励ましたりしながら、あなたの夢を応援していけたらと思います。これからも、よろしくね。」 父の日、万歳です!
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。