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コラム

今月の庭仕事
Lesson 173 冬の園芸一般

2016-10-19

 今回はもうすぐやってくる冬に対する園芸一般のことについて書きます。「この南カリフォルニアでは本当に冬があるのか?」という疑問が時々わきます。私たちが知ってる日本の冬に比べたらそれほど寒くないけれど、場所によってはなんらかの対策をした方が良い場合もあります。

 冬になるということは園芸植物にとって、どのような意味があるのか考えてみましょう。冬になると太陽光が少なくなり、寒くなり、植物の成長が止まるか、または遅くなります。これらの要因がどういう形で植物に影響を与えるのかを見てみましょう。

 温度が低くなると、土中の微生物たちの有機物の分解作用も劣り、栄養分の濃度が低くなります。では、「微生物が必要のない化学肥料を撒けば良いだろう」と思いますが、残念ながら、科学肥料の養分が葉に届いてもそれを有効に使い、植物栄養分を作り出す太陽光エネルギーが少ないので、思う程効果が上がりません。葉で作られる栄養分が少なくなり、根に送られる栄養分も少なくなり、新しい根の成長や拡がりが小さくなります。いわゆる悪循環的な傾向になるわけです。

 話が横道に少しそれますが、太陽光が少ない・太陽光が弱いということは、光が斜めに差し込んでくることが原因です。同じ単位面積でもだいたい90度の角度で落ちてくる熱帯地方が暑くて、南北の緯度が高いほど太陽光は斜めになり、水平線に近くなり、そして寒くなります。

 では、寒い時期によく育つ植物はどうなるのでしょうか。

 寒い所でよく育つもの、あるいは日陰でよく育つ植物がありますが、これらは太陽光の少ない時期や場所でも、自分の新陳代謝に十分な栄養分が作られます。このような植物を暑いところで育てたり日光の強い場所で育てると、伸びすぎたり日焼けを起こします。これは家の中で育てる植物の位置を陰のところから急に日なたに出したりしても、同じような現象が見られます。

 結局、一番良いのはその時期や場所に適するものを育てると手入れもそんなに要らないということになります。でもそこまで注意して育てても、乾いた強い風でダメになることもあるので、寒冷紗や網などで物理的に保護してあげましょう。


■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟会員の白澤まことさん。連盟主催の野菜セミナーで講師を務める。NTB「チャレンジ・ザ・ガーデニング」出演の経歴もあり。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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