今月の庭仕事
Lesson 174 10月の終わり頃からする庭仕事
2016-10-25
もう10月も終わりですね。何か計画はありますか? この時期にやらなければいけない仕事として、冬用のお花畑、春咲球根畑、冬野菜畑等の地拵え(じごしらえ)、果樹の剪定、剪定後の病害虫駆除の薬剤選び、バラの剪定等を挙げることができます。またサマーシーズンローンの冬期休眠に備えてアニュアルライグラスの種まきの準備も必要です。春と夏に発芽防止剤を散布しなかった場合の芝生は、夏の間は緑を保っていた夏期雑草が茶色に変色し始めているはずです。
大木については一度良く観察してみましょう。今年剪定が必要だと判断したならば、自分では無理でしょうから業者に依頼することになるでしょう。友人等に大木の剪定をされる方がいれば意見を聞くのも一案です。業者が剪定した木を見るともう少し低くとか、もう少し透かすとか、自分の好みが分かるはずです。値段は木の種類によって異なります。2~3の業者から見積もりを取り、検討しましょう。大木の所有者の責任として、木が自分の重みに耐えきれずに倒れる前に対応しましょう。特に大雨が降った後の大風時に倒れる可能性大です。
さて、自分でできることに話を戻します。そろそろホームセンターやナーセリー等でベアルーツのバラや果樹の販売が始まる頃です。今年は植えてみようと思っている方はいらっしゃいますか? 本などによると、選ぶ時の注意点として、台木との接ぎ木部(接合部分)がスムース・滑らかに接ぎ木されているものを選ぶと良いとあります。しかし、分った気になって意気揚々とお店に行くと途方に暮れるはずです。なぜなら接合部分は湿った鉋屑がいっぱい詰まったビニールの袋に入っていて、さらにビニール袋の上部は針金で中の水分が逃げないように頑丈に閉じられ、接合部分が確認できないからです。ビニール袋を破って中を見ることはできないので、接合部分での選定はあきらめましょう。ナーセリーではコンテナに植えられているものが販売されているので、これなら接合部分が地上に露出しているので選べます。
購入時には次の要素も考えましょう。果樹なら、①種類の豊富さ ②自分の住んでいる地域にマッチしているか=生育温度 ③どれぐらいの大きさになるのか ④果実の用途。バラなら、①香 ②色 ③花の大きさ ④ブッシュタイプ ⑤つる性タイプ ⑥ミニチュアタイプなど。長い付き合いになりますから、気合を入れて植えてあげてください。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟の新垣安徳さん。「今月の庭仕事」の18回目から、自分の経験を元にコラムを書いていて、失敗&成功例まで経験豊富!
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。