今月の庭仕事
Lesson 177
2016-12-23
ホリデーシーズンも残すところ、ニューイヤーズデーのみとなりました。「忙しすぎて庭など眺めている時間なんてない」なんて言わないで、椅子に座って花を見つめてみてください。心が和みませんか?私はこれが庭の力だと思っています。
さて3〜4日前の雨で庭の緑が勢いを増した感じです。庭に余計な緑が顔を出し始めていませんか?もしそうならば、発芽防止剤を散布しませんでしたね。そのまま放っておくと30センチ以上になり、引き抜くのも一苦労となります。雑草も必死なので、引き抜かれる前に種を作って地面に落とします。または、種を作るまでの時間稼ぎに、花を咲かせます。たいていのホームオーナーはこの手に騙されて、殺草剤散布の最適時期を逃がしてしまいがちです。
意を決して殺草剤を散布しても、背丈の大きな雑草の下にある小さな雑草は殺草剤に接触しないので、完全に制圧することができません。背丈の小さな雑草が種を作る前に2回目の散布が必要となります。この時、心掛けてほしいのが、散布した殺草剤がちゃんと雑草の葉面に接触したかの確認です 。 水と殺草剤だけを混ぜた場合、殺草剤が葉面からはじかれてしまう場合があります。殺草剤が葉面にきちんと付着しないと、殺草成分は葉面から内側に入り込めず、殺草がうまくできないことになります。このような状況に陥らないためにも 葉面添着剤を混入することを忘れないでください。効きめが早くなるでしょう。
葉面添着剤をスプレータンクで混ぜる際の注意点があります。殺草剤と葉面添着剤をタンクに入れて上から水を灌ぐと、キメ細かな泡のようなあぶくが発生してしまい、適量の水を入れるのに時間がかかってしまいます。そこで、最初に殺草剤と適量の水を混ぜて、次にゆっくり撹拌(かくはん)しながら葉面添着剤を適量混ぜましょう。こうすると泡の発生を最小限に抑えることができます。
この時点では、種に対して対策を何も立てないと“元の木阿弥”になってしまうので、発芽防止剤をかならず散布しましょう。発芽防止剤は散布できる場所に制約があるので、説明書に従って使用してください。
寒い時期やらなければならないことはたくさんあります。春のための寒肥については次回に。
それでは皆さん、ハッピーニューイヤー!よいお年をお迎えください!
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟の新垣安徳さん。「今月の庭仕事」の18回目から、自分の経験を元にコラムを書いていて、失敗&成功例まで経験豊富!
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。