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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第423回 外務省幹部は名門の娘を妻にする

2017-04-27

外務省の幹部候補生は名門家の令嬢を妻にする傾向が他省と比べて顕著で、LAの歴代総領事もその例外ではない。
歴代全員を紹介するには字数の制限がある。
一九九三年総領事館移転を実行した荒船清彦総領事(最後はスペイン大使)と、二○○一年~○三年まで務めた河野雅治総領事(ロシア大使)の二人を採り上げる。
荒船氏は安倍内閣の重鎮、麻生太郎副総理の妹に当たる麻生旦子さんと結婚した。
九州炭鉱王の麻生多賀吉を父に、ワンマン宰相、吉田茂を父に持つ吉田和子を母に、二女として生まれている。
総領事公邸で彼女と新聞用に談笑していると、普段着の荒船氏が二階からそろりと降りてきた。
「奥さんと二人だけの対談だから」と断っていたのだが、心配だったのだろう。その日の総領事館をサボり上で独り待機していたふうだった。
旦子さんは日本的な風貌の割りにタバコをふかす指の様子が颯爽と貴婦人風だった。
三女の信子はヒゲ殿下、寛仁親王の妃になり麻生家は天皇家と親戚になった。旦子さんを妻にしたことで荒船氏も天皇家、吉田家の縁戚に加わった。
総領事公邸で新任披露宴を張った河野氏もなかなかのハンサムだったが、典子夫人の美貌には驚いてしまった。
色白,、小顔、丈一六六、七㌢の彼女は元ミス日本と言っても冗談と思えない美しさだった。
長い官庁記者暦の癖で「こんな美人、どこで見つけましたの」とぶしつけに訊いた。むろん財界か政界の有力者の紹介によるものだろう。
河野氏はにやにや聞き流すばかりだった。
夫人は江戸、明治、大正、昭和の実業界に君臨した渋沢栄一の曾孫だった。第一国立銀行、日本鉄道、王子製紙等五百もの会社を設立した渋沢は、子孫まで飛びっきりの美人を残していたのだ。
河野氏にはカンボジア和平工作を詳述した著「和平工作」(一九九九年、岩波書店)がある。
互いに署名のうえ拙著「日本をダメにした官僚の大罪」(二○○二年、講談社)と交換した。タイトルが気になったが、河野氏は「座右の銘にする」と世辞を言ってくれた。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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後藤さんのブログ http://blogs.yahoo.co.jp/jajala816




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