後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第411回 東京音頭が地球の音頭になった
2017-02-02
ペン・パイナポー・アッポーペン。
シンガーソングライター、ピコ太郎の歌うPPAPは単なる言葉遊びではないようだ。
一分足らずのパフォーマンスに実は次のような意味が込められている。
『ペンをアップルに刺してアップルペンというペンにして。ペンをアップルに刺してアップルペンというペンにして。
アップルペンとパイナップルペンのアップルとパイナップルの部分をどうにか合成して。
パイナップルペンとアップルペンというペン、略してPPAPを創りだすんだ・・』。
古坂大魔王とピコ太郎の合作というこのPPAP、聴いた途端に「あれれ」と思った。
ジーン・ヴィンセントが一九五六年に発表、のちにジョン・レノンやポール・マッカートニーも歌った「ビーバップ・ア・ルーラ」のコピーじゃないかと思ったのだ。
同じノリのPPAPとビーバップ・ア・ルーラ。
米国の人気シンガー、ジャステイン・ビーバーがツイッターで「PPAPがお気に入り」と紹介した途端、大ブレイク。
YOUTUBEの週間再生回数ランキングで三回連続で日本人初の世界一を記録、累計一億回を軽く突破した。
彼が無名のときのこと。ジャステイン・ビーバーには日本人がらみの逸話がもう一つある。
業界の顔役が私の知人ヒロ・ヒロカに「この男にダンスを教えてくれ」と頼んできた。その男こそカナダから出てきたばかりのビーバーだった。
ヒロは北海道出身のプロダンサー。全米ダンス番組CMTVアメリカ・ベストダンスグループで女性で唯一初のチャンピオンとなった実力派。
気分を高揚させるPPAP、破裂音のパピプペポ。ポパイ、ピーター・パン、ピンク・パンサー、マルコ・ポーロ、ペリー、ペレ。
場所なら当地のパサデナ、パロス・バーデス、パリ、パナマ、ぺルシア、ピラミッド。
曲名なら先ほどのビーバップ・ア・ルーラ、ラ・クンパルシータ、ラ・カンパネラ、ロンド・カプリチオーソ。
不景気の日本とテロ蔓延の世界にビート笑を届けたピコ太郎。東京音頭が地球の音頭になった。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。