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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第405回 どう変わる?日米同盟の形

2016-12-15

ピーンと張った空気が日米間に漂っている。
トランプが在日米軍の駐留費全額を日本に要求、拒むなら米軍を引き揚げると言う。
米国防省によると、在日米軍の諸経費一一二億㌦(一兆二七六八億円、一㌦=一一四円)のうち五七億㌦(六四九八億円)を日本が負担している。
残りの五五億㌦も払えというのだ。
彼は「日本の全額負担でなぜダメか、米国が攻撃されても日本人は助けに来ないのに」と言う。
在日米軍経費について稲田防衛相は「日本は一六年度に約七六○○億円を負担。七○年代以降、日米地位協定で日本が負担しなくてもよい労務費、福利厚生費、光熱費まで”思いやり予算”と称し払っている」と言う。
評論家、孫崎氏は「七六○○億円は米軍駐留費の七割五分に当たる」と補足する。
加えて日本は米兵四千人のグアム移転(八六億㌦)に三一億㌦(三五二四円、一㌦=一一四円)を別途支援する。
米軍駐留に,、他の同盟国はドイツ三割、一八七六億円、韓国四割、一○一二億円、イタリア四割、四四○億円、英国二八六億円を負担。
防衛大学校の武藤功教授によると、日米同盟を解消し今の装備を保持する場合、さらに四兆二千億円要るという。
下手をするとアベノミクスの失敗に駐留負担五五億㌦が加わる。
さらに米国のTPP不参加や自動車関税の三八・五%(現行二・五%)アップの影響、万一巨大地震がこれに追い討ちをかければ日本に未来はない。
日本の防衛費はGNPの一%(米国は三・五%)の五兆円だが、日米地位協定による負担以外を日本が快く担っているせいか、負担の定義が曖昧だ。
何と言っても日本は米国の海外基地の要。
米軍基地資産の価値(地価を含まない)調べで、日本は一、二位の嘉手納、横須賀をはじめトップ一○中、六基地を占める。
日本に次ぐドイツは三、六位にクラーフエンベアとラムステインを擁するが、日本の基地の重要性は群を抜いている。
 米軍駐留に対する日本の負担増か、米軍引き揚げにまで発展するのか、トランプが就任する来年一月以降に決まる。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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後藤さんのブログ http://blogs.yahoo.co.jp/jajala816




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